営業トーク、オーバートークの許容範囲

先ず最初に書いておきたいのが一部の特異な性格の人を除けば普通の営業マンはオーバートークなんてしたくないんですよ、そりゃオーバートークなど一切しないで売れるに越したことがないと思っているのでありまして、そりゃ変に大げさに自社商品をPRして例え販売に成功しても納品してからそのギャップが原因でクレームになったり返品騒ぎになったりするのは避けたいですからね。

しかしながら一件でも多くの新規顧客開拓に成功して一円でも多くの売り上げを計上するために時には微妙なラインでオーバートークしちゃう場合があるんですよね。

ありがちなのが私のような零細企業が新規顧客開拓で法人に営業をかける際に、実は当社はまだ出来たばかりで実績は知り合いがお情けで導入してくれただけですし、資金も十分じゃないですから一年後に会社が営業を継続している可能性は高くはないですね・・なんて事を正直に言っていたら新規顧客開拓をしているんじゃなくて私の会社はまだ半人前ですよと吹聴して回っているような感じになってしまうのです。

ですからまぁ具体的な表現を避けつつ抽象的かつイメージで自分の会社を語るので有りまして、私の場合は自分の過去の経歴と業界の動向と自分の会社の事を意図的にごちゃまぜに致しまして、何となく危なっかしいけどまぁこの会社だったら大丈夫だろうという評価を得てきたと思っています。

まぁあえなく倒産してしまった会社の営業マンがそれが表面化して事業が停止する直前までそんな事をおくびにも出さないで必死の営業活動を展開していたなんて事は非常によくある話で、実際の営業現場を見たわけじゃないですけどそりゃ営業マンとしては頑張って契約を取ってくれば会社が持ち直すかもしれないって可能性を信じて営業しているわけで、我が社はとにかく安心して任せられる安定経営の会社ですと言って契約を取るための営業トークをしていくしか無い状況だと思いませんか?

じゃこれがオーバートークの許容範囲に収まっているかどうかって事になりますと、冷静に考えればオーバートークによって購入してくれたお客が、納品して代金を支払った後に購入先の会社が倒産してしまったらサポートも受けることも何も出来なくなってしまって大迷惑しちゃう可能性が高いんですからアウトなんですよね。

この辺りは上手な辣腕の営業マンでしたら巧みにその話題を避けて、聞かれてもいつの間にか話題を逸らしてしまうなんて高等技術を駆使致しまして、何とかオーバートークをしないで済むような状況に持って行くんですけどね。