金融工学の正体とは
今回のコラムは私自身の認識を改める意味も含めての内容になりますが、私は金融工学とは頭の良い人が集まって、資本(資金)を上手に運用したりリスクを低減して明るく正しい資産運用を行う為の方法を編み出す事だと思って居たのですが、どうも実際はそうではなくて如何に上手に他人を欺いて、他人にリスクを転嫁して自分の利益を確保するかって感じのコンゲームのようなもので有ったのだと最近になって気が付きました。
私なりに今回のサブプライムローン問題の内容をあちこちで聞きかじった内容を継ぎ合わせて自分なりに、組み立てて理解したのですがサブプライムローン問題=金融工学が引き起こした問題の象徴的な事って感じで考えて居ます。
例えば私が誰かにお金を貸して儲けましょうって考えたとして、かなり支払いが危うい相手に高い金利でお金を貸したとしますが、それだけであればハイリスクハイリターンって事で世界中に波及する筋合いの事でも何でもないのですが、自分が損するのは嫌なので誰かに上手い事言って売りつけてしまおうって考えたのが、丁度福袋みたいに買い種が怪しい債権大部分に、ほんの少しだけ危なくない債権を混ぜて、150万円分の商品が入っている福袋、50万円で販売中って感じで世界中に売りつけたって感じでしょうね。
読者の皆さんは小学校の頃に通貨の登場と発達について学んだと思いますが、元々物々交換だった経済活動を仲介する役目として通貨が登場致しまして、本当は単なる仲介する存在でしか無いのですが、それを資本主義経済化において主役として考えてしまったので金融工学が世に出てきたのだと思いますが、はっきりいって人間の欲望の対象である魔物とも言われる、資本(お金)にはどんなに頭の良い人が立ち向かっても、太刀打ちできませんし、そもそもアメリカ発の金融工学の正体は、他人を欺く手法でしかなかったのですからね。
追伸
個人的な考えですが通貨を世界各国共通にして基本的な金利も各国で共通にすれば、金融危機が起きる可能性は限りなくゼロになりますし、為替相場の変動によるリスクもゼロになるのですが、それをやってしまうと国同士の貧富の差が一気に縮まる事と、政情が不安定な国もまだまだ非常に多いですから無理なのでしょうね。
ただはっきり言えるのが、狐か狸にでも頼まない限りお金が勝手にどんどん増えるって事はあり得ないって事だけは確かでしょうね。
サブプライムローンの場合はお金だと思ったら、葉っぱでしか無かったわけですからね。