保険が作り出すリスク

2008年から2009年にかけて世界中を大不況が襲ってますが、私が思うにまさかに備えてかけておいた保険が実はリスクを巧みに包み隠す役割しかなかった事が露呈したように感じるので有りまして、生命保険とか火災保険の類ではない、もっと広い意味の保険をかけるって事とそれによって、大きく広く拡散するリスクについて今回は思うところを書いてみようと思います。

で私自身が経済学者でも経済アナリストでも無いので少々間違っていたらお許し願いたいのですが、今回の世界的な不況の引き金を引いたとされるアメリカのサブプライムローンの破綻ですが、低所得者向けの住宅ローンでリスクが高いってのはご存じの通りですが、そもそもアメリカの住宅ローンはノンリコースローンと言われる、支払いが破綻しても担保にしている住宅を銀行に差し出せば、債務者は一切の債務から解放されまして銀行も担保物件の売却によって、債権の多くを回収できるって仕組みですから、仮に担保査定が甘かったとしても、銀行に損失がかかって来るだけで世界的な不況の引き金になる事は無かったと思うのですが、ここでアメリカの金融機関が保身の為に保険をかけた事によって、リスクを世界的に増大させてしまいましたよね?

まあ思いっきり噛み砕いて説明しちゃいますと、低所得者向けに住宅ローンの販売をした金融機関は流石にやばいと思ったのか、そいつを証券化って事は住宅ローンの債権をまとめてかき混ぜてから分割して余所に販売したのでありまして、いわばサブプライムローンの焦げ付きに対して保険をかけたわけですが、こいつが回り回って世界中に分散しまして分散する間に、中間マージンと言いますかかかわった企業の利益も付加されまして、保険のリスクが加速されてしまったと思いますね。

まあはっきり言って生命保険とか火災保険の類を除きまして、特に金融商品の保険なんてやつは何も問題が起きない時に初めて全ての人がハッピーに終わるのでありまして、逆に問題が起きると全ての関わった人や企業にとばっちりが出てくる、負の運命共同体じゃないかなって思いますね。

違う言い方をしますと、まさかに備えて保険をかけておくてことは自分に降りかかる可能性のあるリスクに対して、コストを支払って他人に転嫁できるようにしておくって事ですから、責任転嫁の我が広がれば広がるほどリスクが拡散するのでありまして、拡散の結果としてリスクが個別には軽減されるのかもしれませんが、大きな視野で見ますとリスクは増大するのですよね。