債権の償却とは

多重債務や借金問題の解決に関する特集ですが、今回は貸し手側における債権の償却について書いてみようと思いますが、商売を行っていたり企業経営を行っていますと、前払いの現金決済を除いて、どうしても債権の回収不良や売掛金の貸し倒れなどが発生するリスクを抱えてしまいまして、帳簿上は売上を計上して利益になっているのに、代金の回収が出来ないために不良債権になってしまいまして、経営を圧迫してしまう事は多くの企業が抱える悩みなのでは無いでしょうか?

個人の多重債務問題について色々と書いていますが、借り手側にとっても、経済的な状態などから返せない状態や多重債務になってしまっていても、貸出側の企業は既に帳簿に計上してしまっている訳ですから、償却するなり債権を切り離す手段を取ってもらわない限り、いつまでも催促や督促が続いてしまう訳です。

※税法上、償却とは直接償却、間接償却など専門用語が並んでしまいますが、ここでは償却=損金計上が行えてマイナス分に関して利益から経費として控除できる事を指します。

さて不良債権の償却について書きすすめていきますが、日本の税法上、簡単には回収不能債権の償却が出来ないような仕組みになっていまして、この辺りは税務署の考え方次第なのでありますが、相手から回収の見込みが残っていると捉えられますと、償却を認められないので有りまして、何度催促しても、督促状を送っても払えないの一点張りで、債権回収にかかる手間や営業的な費用がいくらかさんでも、簡単には認めて貰えないので有りまして、その部分を少し書いてみようと思います。

簡単に書きますと、不良債権となっている貸出先が倒産や破産状態として法的に確定している場合には、無条件で不況債権を償却できるのですが、企業の場合ですとまだ営業を継続している状態ですとか、個人の場合では破産にもなっていない状態で普通に生活している状態ですと、回収の見込みが有ると判断されて簡単には債権を償却できません。

個人の債権者の立場で書きますと、住宅ローンが払えなくなって、競売や任意売却によって住宅を手放して売却代金を残債務に充当しても、残債務が残ってしまった場合は、残債務が無くなるまで請求が来ますし、同時に連帯保証人にまで一括請求が発生してしまうので有ります。

最近になってサービサー法の制定によって多少は改善されてきていますが、個人向けの住宅ローンなどの場合には、競売などで住宅を手放した場合には、迅速に残債務の償却を未認めるべきでは無いでしょうかね?

追伸
バブル経済崩壊後に政府と金融機関が行った不良債権の「早期処理」は大手ゼネコンや大口貸出先の回収不能の不良債権を積極的に償却を進めて(簡単に書くと借金の棒引きです)、健全なバランスシートになる事を推進したので有りますが、これによって救われたのは大手企業と金融機関だけで、中小企業や個人については破産するまで返済の催促が追いかけてくる実情は全く変わらないので有りまして、どうも納得できない事が現実に行われていたので有ります。

バブル経済崩壊後、企業の不良債権処理や救済は劇的に進められたかもしれませんが、個人の借金問題の救済は中々進めないので有ります。

債権放棄させる方法については別の機会に書こうと思います。