年功序列と能力主義

具体的な統計は無いのですけど肌で感じる限りは年功序列から能力主義つまりその企業内でも競争して勝たないと脱落させる主義ってのが色々と弊害も見えてきた気がしませんか?

具体的に書くと部下を伸ばす上司よりも部下を潰すような誤った方向に進み出しちゃう、まぁ少なくとも年功序列が暗黙のルールだったころは、仮に能力が劣っていても排除までされる事も無く、それなりのポストが与えられた訳ですけど行き過ぎた能力主義がはびこってしまうと、下手に部下の能力なんて伸ばしちゃうと自分の存在を脅かす存在を自ら育てる事になりかねませんからね?

でね老舗とか言われる企業の強さってのは技術やノウハウの蓄積と共有ってのがありますよね?

何が言いたいかと申しますと能力主義ってのはえてして個人主義に走りがちで、個々の能力だけで優劣をつけて企業内で競争させる社内風土が根付いてしまいますと、個人主義を良しとする社風になってしまうのですよね?

もちろんね年功序列が万能な企業経営や人事管理だと言うつもりは全くありませんけど、やっぱり下手すると能力主義ってのは企業が人材を育成す努力だとか意識が希薄になりがちになりそうな気がするのですよね?

その昔(確か日立製作所だか日立グループだったと記憶していますけど)ゆりかごから墓場までなんて言葉がありましたけど、あれってね実に企業が従業員に対して人生に対しての責任を宣言していると言いますか、当社の企業力をもってすれば入社した人間はしっかりと企業人(社会人)として教育して役になってもらい、企業としての包容力を示していますよね。

年功序列ってのは別の言い方で家族主義とも言われますけど、出来の悪い奴だとか頭の悪い子だとか色々ねあるわけですけど、じゃぁ排除して別の人を家族にしましょうなんて事にはならないわけですけど、それがあるからこそ最後には助け合うって事になるわけじゃないですか。

ですから私が思うに企業として永続的に存続するには・・そうなんですよ企業の最大の目的や社長の最大の仕事ってのはやっぱり会社をつぶさない事、継続させて従業員やその家族の生活を守る事なのでありまして、その目的を遂行するために利益を出したり成長する事が必要なんですよね。

だから安定して成長できる企業の体制ってのは家族主義(年功序列)を土台とした緩やかな能力主義なのではないでしょうかね?

具体的には年功序列の形をとりつつ昇給ですとかボーナス(賞与)で少し差をつけて年功序列の弊害を是正しつつ、愛社精神を保持しながら成長を目指すって感じが良いのではないでしょうかね?

そういえば愛社精神って言葉もなんだか言われる事が少なくなってきた気がいたしますが、これって別に強制して言わされたとかいったものじゃ無くて自然に熟成されていたのが古き良き日本なんですよね。