景気回復の指標は株価じゃない
株価が上がったら景気が回復したと喜び株価が下がったら景気の先行きに暗雲だとか、アホらしいとしか言いようがないのですけど安倍首相まで株価を自慢して景気回復がとか言い出すんですから困ったものなんですけど今回のコラムではそんな話題について考えてみたいと思います。
まず思うに景気回復云々を言うとか評論するのであれば最初にやるべきは景気回復の指標ですとか定義をしっかりしてからじゃないと駄目だと思うのですよ。
最初に書いた株価ですけど確かに株価の上昇ってのは一部の人の資産価値が上昇するわけですから景気回復の一部だと言えなくもないのですけど、現在の日本国内の株式市場の中でかなりの割合で外国人投資家と呼ばれたり海外の機関投資家などのつまり国外の人と言うより機関になりますけどそーゆー外国人株主の比率が増えているわけですから100%日本国内の資産が増加したとも言えませんし、発行している株式会社のほうもグローバル化の波がもろに押し寄せてきていて、国内企業のようで実際は海外資本が多くて取締役の半数は外国人です、なんて企業も少なくないわけです。
もちろん株価も景気回復の指標の一つである事を否定するつもりはありませんけど、比率としては低くて1~2割程度で考えたほうが良いのではないでしょうか?
私が思うにまず景気回復の指標としては勿論、名目GDPになりますが名目GDPの内訳(計算方法)をご存じの方はわかるように、政府直接投資だけで名目GDPを伸ばしていたり、一部の企業だけが名目GDPの伸びに貢献していてそれ以外は淘汰されるような二極化とか貧富の差が激しいような、見せかけの伸びであれば景気回復したとは言えないでしょうね?
ですから景気回復の指標として名目GDPも全体の比率から言ったらやはり3割程度で見たほうが良いでしょうね?
私が思うに景気回復の指標として一番重要なのは完全失業率の低下じゃないでしょうかね?
つまり失業率が限りなくゼロに近づいて有効求人倍率も2倍とか一人の求職者に対して2社以上の募集企業があるような状態ってのは、当然ですけど企業が儲かって人手が足りない状態ですし、デフレのような人余りの状態でしたら安い賃金で労働者を使い捨てにするようなブラック企業が躍進いたしますが、日本全体で労働者が不足しているような状態でしたらブラック企業は労働者の離反など人手が集まらなくて、倒産するかホワイト企業に変身するしか生き残る道は無くなってしまいますからね?
ですからやっぱりね景気回復の指標として4割程度は失業率と有効求人倍率で考えるべきだと思うのです。