安全確実に儲ける方法は二番手商法?

いまや社名がパナソニックに変更されましたが、かつての松下電器産業は二番手商法の雄だとかマネシタデンキなどと言われていました。

二番手商法とはご存知の通り他社が先駆けて開発した製品がヒットしたと見るや、豊富な開発力や人材をもってして類似の商品を短期間で製品化して厚い販売網を最大限に活用して一気にトップシェアを奪い取るといった、先行者利益を後から出てきて奪い取りつつ先駆者のリスクを全く取らないといった、かなり業界内から顰蹙をかう商法なんですけど、安全確実に儲ける方法なんですよね?

さて現在では二番手どころか10番手商法までこの手法は広がっていまして、EMSマシンが大ヒットしたとなると三ヵ月後には類似商品が本家よりも非常に低価格で売り出されたのが記憶に新しいですけど、それらの大半はたぶん製品を手に入れて中国とか人件費の安い生産拠点で素早く類似品を作って、作った分だけ売り切って基本的に追加生産はしない、つまり後追いしないわけでヒット・アンド・アウェイ(攻撃を当てたら直ぐに逃げること)と二番手商法を組み合わせた高度な販売手法で利益を確保していますね。

さて一般的に経営者向けの啓蒙書なんてのでは間違っても二番手商法は推奨しませんし、ヒット・アンド・アウェイ商法なんてのも邪道といいますか確実に儲けていく商いを推奨しているのですけど、安全確実な経営って意味で言えばどっちが安全確実でしょうかね?

経営者としてビジネスの世界で活躍する以上は第二の松下幸之助を目指すとか、もっと大きく出てビルゲイツを目指すべきなのかもしれませんけど、資金力の乏しい中小企業ですとか創業したばかりの新興企業にとってはリスクが大きいですし、今は大企業でも最初のうちは小さなヒット商品で何とかなったとか最初から大当たりした企業ばかりじゃなくて、むしろ一発目で大当たりなんて例は実は少ないんですよね。

ではどうすれば二番手商法が成功するのかを少々考えてみたいと思います。

最初にあげた真似した電器の場合は豊富な資金力とか開発力がありますし、なにしろ全国の至るところまで張り巡らされた層の厚い販売網をよりどころにした販売力があったころこそ確実な二番手商法を実践できたわけです。

では開発力も販売網も持たない中小企業が二番手商法で安全確実に儲けるためには、どうすれば良いかと言いますと、はいそのあたりは自分で考えましょうね!

ヒントは一部でヒットしたけれど人的リソースを膨大に必要として簡単に全国に展開できないようなものに着目した、おこぼれ商法みたいな感じではないでしょうかね?