自費出版と作家になるには

とあるサイトで自費出版をえさにお金を巻き上げる業者が横行している事が書かれていましたので今回のコラムではそんな内容について書いてみたいと思います。

あのねぇ文筆業だけで食っていこうとしているプロのモノカキでも大多数は収入の糧を他のアルバイトなどで確保しながら、執筆作業にいそしみつついつかプロの作家として一本立ちする日を夢見ながら、やがて才能も尽き果てて現実に目を向けて作家の道をあきらめた人がどれだけいるのか想像するのは簡単だと思うのですけど、やっぱり作家とか文筆業って響きは魅力があるのでしょうね?

報道によると自費出版を勧める営業マンってのは口八丁に才能があるとか、印税の話だとかまぁ心にもない話をまくし立てて主に定年退職して暇をもてあまして文章を書く事が好きで密かに作家になる夢を見ている人をターゲットに営業をかけているとの事。

いわば夢を食い物にすると言っても良いと思いますが、そもそも作家になることを夢見ているんでしたら今現在は過去に例を見ない出版不況で、そこそこ名前の知れた作家でも書き下ろしの新書じゃなかなか難しくて、たとえば雑誌の連載だとかで生き延びている人も多いんですから、自費出版でうまくいく可能性は非常に低いと気がつかないのでしょうかね?

まぁお金に余裕があって作家になるほどの才能はないけれど一生に一度は印刷されて装丁を施された自分の本を手にしたいって切なる希望を持っている人が道楽として自費出版に挑戦するには高尚な趣味だといっても良いと思いますけどね。

やっぱり作家になりたいのでしたらオーソドックスに出版社に原稿を送って幸運にも編集者の目に留まってお誘いがあるのを根気強く待っているとか、新人賞の公募に応募するなんてのが普通ですよね。

他にも最近ではありがたいことにインターネットが普及していますから、原稿を書いてネットで公開して外部からの評価を得るって方法もありますし、紙ベースで何十万円も払って自費出版するのと違って電子書籍でしたら数万円で一応は書籍になりますからね。

そんなわけで自費出版に甘い夢を見ないようにしましょうねってのが今回の結論なのです。

追伸
新聞を一切読まなくなって久しいのですけど、なんだか縦書きの日本語を目にする機会がめっきり減ってしまって、横書きの日本語が当たり前になってきた気がいたします。

基本的に紙媒体以外の電子メディアの世界では縦書きの文字と相性が悪くて、確か昔に縦書きがデフォルトのワープロも出ていたと記憶していますけど結局は普及することなく縦書き文化は敗れ去ってしまったわけです。

これもグローバル化への第一歩なんでしょうかね?