自宅で副業と内職

理由があって自宅でしか仕事ができない人が選ぶ仕事として、何らかの特別なスキルがない場合は内職ってのに相場が決まっていまして、実情は時給100円にも満たない極端に安い工賃になる請負仕事で、お小遣い稼ぎくらいにしかならなかったわけですけど、いつの間にかその内職の仕事そのものがすっかり激減してしまいまして、内職する人を募集する案内もすっかり見なくなってしまいましたね。

その昔はよく電柱なんかに勝手に貼られた”内職募集、軽作業”なんて張り紙を見かけましたし、町工場なんかでも常時工場の窓ガラスなんかにも同様の張り紙がしてあったんですけど、製造業そのものが労働力コストの安い海外に移転してしまったり、作るのを止めて輸入に頼るようになってしまいましたからね。

一部のアナリストか何かしりませんけど日本国内ではITとかの知的産業の分野に特化して、製造業みたいな労働集約産業は海外にお任せするみたいな論調が有りますけど、そんな方向に極端に走ってしまいますと日本の衰退は目に見えているんですけどね。

まぁ製造業でしたら製品を作るために様々な作業が発生して中には細かい手作業を必要とするとか、無理して高価な生産機器を入れるよりも手作業のほうが品質的にも安心で結果として低コストで作成できるってことで、多くの人に労働や雇用が生まれるんですけど、ITとか研究開発じゃそういうわけには行かないんですよね。

具体的に書きますと携帯電話やスマホの開発は国内で行なって生産ラインは海外ってことになると、開発研究には内職が発生するなんて事は基本的にありませんから、スマホや携帯で内職をする人を募集なんてしないって事で製造業みたいに多くの人が何らかの報酬を手にする仕組みは席ないわけです。

かくして内職とか副業を探している人ほど収入が低くて色々な物を購入する際に努めて価格が安い商品を選択するイコール、海外で安く生産された物を購入して高品質だけど割高な国産品を買わなくなる、ますます海外での生産が増えるって悪循環なわけですね。

しっかし景気の良かった頃の日本は仕事をやりたいって気持ちさえあれば、正社員でもパート社員でも内職の仕事でも必死になって探せば必ず見つかったものなんですけど、今の現状はパートでの働き口が有るくらいで、正社員の募集はとても少ないですしましてや内職の仕事なんてのは極端に少なくなってしまいました。

この辺りの雇用状況を改善しないと日本に明るい未来は来ないのでは無いでしょうかね?