密着営業と雑談力

企業全体の販売力はもちろん販売ルートの状態ですとか製品の競争力など様々な要素が合わさって決定されるわけですけど、例えば地域密着型営業ですとか特定の販売代理店に売上の大部分を頼っている場合において営業マンの密着度みたいなものが大きな要素になってきまして時として営業マンの雑談力みたいなものが販売実績を左右する場合が有りますね。

しかし営業研修ですとか社内のロールプレイングなどで製品を売り込むスキルにつながる会話術ですとか、決定までのクロージング話法や技術はどこの会社でも結構力を入れて営業マンに教育したりするのですけど、まず雑談力みたいなお客と自然に雑談を交わすって事を大切だと考える企業は非常に稀な存在なんですよね。

でねもしこのコラムをお読みになっているあなたが営業マンとして営業現場で働いているのであればお客さんとの雑談ってのは、商品や製品の売り込みに関連するセールストークと同じくらいお客との雑談が大切で営業的に必要になるって場合があるのは理解できますよね。

まぁもし売り込む相手がロボットであくまで合理的で冷静な判断に基づいて購入の可否を決定するのであれば別に客先での雑談なんてのは単なる時間の浪費ですし、余計な時間を雑談で費やしてお客の時間まで浪費させる単なる時間泥棒になってしまうんですけど、実際の所はお客との雑談ってのはお客との関係を円滑に進めるための潤滑剤であったり距離を縮めるためのツールみたいなものなんですよね。

でねじゃあ客先に訪問したら積極的に雑談を致しましょうって言ってもそんな意気込んでやるような代物でもないですし、あくまでお客との雑談ができる雑談力みたいなものは、自然に様々な分野において会話ができる能力なんですから深く考えるようなものじゃないんですけど、一つだけ大切な事があります。

それはね経済問題でも時事問題に関する雑談でもちゃんとしっかり自分の考えを持っているって事なんですよ。

中には営業マンなんだからお客の意見に相槌を打つのが基本であからさまにお客の意見を打ち消すような反対の意見を内容によっては言うなんてのはもっての外だと考えてしまいがちなんですけど、その考え方は全く逆でそんなんじゃ雑談力は絶対に高くならないのであります。

つまり雑談ってのは雑な談話と書きますが営業現場における雑談では、意見交換でしたり様々な考え方や意見を交換しあって自分の見聞を高めるみたいな意味合いがありまして、そこで営業マンが単にお客の意見に相槌を打つだけみたいな雑談ではお客にとっては何の情報収集にもならないのでありまして、単なる時間の無駄になってしまうのでありますね。