ネットのアンケート調査(市場調査)は信用できない

市場調査の方法にも色々ありますが、その一つに消費者からアンケートを取るという手法があります。

インターネットが無い時代でしたら街頭アンケートといって人が通行人を呼び止めてアンケートに協力して貰うとか、店頭アンケートと言われるお店に来店したお客の協力を頂いて調査するという方法が一般的でした。

これには膨大な手間とコストが必要になりますし、短期間に大量のデーターを集めたい場合に相当の費用が必要で、資金力の有る企業以外が用いることは難しかったと思います。

それがインターネットの登場により民間企業から官公庁に至るまで、大きな費用を必要としない形での市場調査が可能になりましたが、今回のコラムでは従来の手法と比べて信用できるかどうかについて書いてみたいと思います。

プレゼントやポイント目当ての回答者の存在

実は私はインターネット創成期(2,000年前後)にアンケートに答えてプレゼントを貰えるという類のサイトを運営していたことがあります。

企業から景品やサンプルの商品を提供してもらって、私の運営するサイトで応募してもらって企業には応募者のメールアドレスを提供する形を取っていました。

その当時の状況について書きますが、例えば40歳独身で一人暮らしの男性であっても女性向けのコスメだろうが何であろうが応募している、みたいな応募者が非常に多かったと記憶しています。

中にはメールアドレスが同一であるときは女性になったり、時には独身男性と答えるみたいな人も稀に出てきましたし、応募方法を簡単にした結果とも言えますが、本当にそれだけが目当ての人が非常に多かったと記憶しています。

※たぶん効果がないと感じてその手の事をやっていない企業が増えていると思いますし、その後にたくさん出てきた同種のポイントプレゼントサイトの多くが現在は閉鎖していますから、まぁあとはお読みの貴方の推測にお任せします。

自社ユーザーアンケートは宝の山

という事を理解している方は少なくないと思うのですけど、色々と要望を突きつけられそうだとか、買ってもらった後は手離れが希望というメーカーも少なくないのでしょうか、ユーザー向けのアンケートを実施する企業が思いの外少ないように感じます。

まずはユーザーの意見を聞く事が信用できるインターネット活用の市場調査だと思いますよ。

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