のれん分け制度とフランチャイズ

大手フランチャイズ本部の中には、のれん分け制度を導入している所がありますが、私の知る限りのれん分け制度を導入している所はおしなべて、加盟店と本部の間のいざこざが無く、業績も順調に推移しているところが多いようでありまして、慌ててフランチャイズのオーナー募集に応募して失敗するよりも、のれん分け制度を実施しているフランチャイズチェーンでじっくりと独立開業をするのはどうでしょうかね?

各フランチャイズ本部によって違いは有りますが、のれん分け制度の概要について書いてみますと、まずは正社員として入社して普通に給料を貰いながら店舗で働きまして、やがて店長経験を経て、本部がこいつなら独立してオーナーになっても大丈夫だろうってお墨付きを貰えたら、本部の支援の元、フランチャイズオーナーとして独立を果たす制度でして、どこも最低でも3 年から5年の社員として働く期間が必要になりますが、かなり安全で失敗する確率の低い独立制度ですし、非常に良いと思いますね。

勿論、のれん分け制度は非常に優れた制度なのですが直営店をある程度運営していませんと実行できないのでして、にわか仕込みの加盟金集めが目的で直営店を持っていないとか本店一カ所だけのフランチャイズ本部にはやりたくても出来ないのでありまして、個人的な感想を書きますと、のれん分け制度を実施しているフランチャイズ本部は信用できるって思います。

個人的な思いとして、今の日本におけるフランチャイズは問題が多すぎて、本部と加盟店の間でのトラブルも頻発しているのですが、一定以上の加盟金やロイヤリティを徴収するフランチャイズ本部には、のれん分け制度を義務付けすれば、様々なフランチャイズ本部を巡るトラブルは激減するのでは無いでしょうか?

例えば、フランチャイズ制度によって多店舗展開を図る場合は店舗の10%を直営店として運営する事にして、オーナーとして独立希望者は最低限、直営店で1年間、社員としての勤務を行った後に独立するなんてすれば、加盟金目当ての、にわか仕込みフランチャイズ本部は営業が出来なくなるのではないでしょうか?

フランチャイズ制度はアメリカのケンタッキーフライドチキンって鶏の唐揚げ屋が発祥とされていますが、日本にはさらに昔の江戸時代から、のれん分けって言われる優れた制度が存在するのですから、これをもっと見直して定着すべきだと思いますね。

なにせ、コンビニエンスストアにしても、飲食店にしても安易な考えのチェーン店本部が多すぎるようですからね。