パソコン教室

パソコンの家庭における普及率が10%を超えた辺りから、町にパソコン教室があちこち出来てきまして、やがてフランチャイズチェーン展開されるようになってのですが、パソコン教室のフランチャイズ最大手のアビバは途中であえなく倒産してしまいましたね。

私が勝手に倒産原因を考えてみますと、まず設備投資がかかりすぎて回収が出来ない処が有ると思います。

最近は随分とパソコンが安くなって来まして10万円以下で手に入るようになってきていますが、パソコン教室のカリキュラムで必要なソフトは購入しなくてはいけませんし、ウィルス対策ソフトも必要ですし、なにより経費がかかってしまうのが、OSやソフト、ウィルス対策ソフトなどの各種ソフトウェアは2年に一回はバーションアップするのでありまして、自分で使うならまだしも、パソコン教室であればソフトのバージョンアップには必ず対応して最新の状態にする必要が有りますので、この費用が馬鹿にならないと思います。

勿論パソコンの方もせいぜい3年で入れ替えが必要なのでありまして、他の業種と比べて設備の陳腐化が早いのでありまして、投資金額を2年程度で回収できないと経営的に非常に厳しいのでは無いでしょうか?

それと、ある程度の広さを持った教室を立地の良い場所に確保する必要が有りまして、自宅の一室で開業では雀の涙ほどの売上にしかなりませんし、立地の良い場所に10名程度収容できる場所を確保するとなりますと、毎月の地代家賃を授業料で賄って行くには、受講生を常時損益分岐点以上に確保していませんと直ぐに毎月赤字が出てきてしまうわけです。

※聞くところによりますとパソコン教室のアビバの講師の人件費はとても安かったそうで、やはり最初から経営が厳しかったのでしょうね?

たまに車で前を通る千葉県のパソコン教室が有りますが、出張教室ですとかパソコンレスキューですとかホームページ作成代行まで、多角化と言いますか食べていくために色々な関連業務を行っているようでありまして、内情は結構大変なのではないかなって想像しています。

このコラムをお読みの人の中にはパソコン教室のフランチャイズに加盟を考えていらっしゃる方もいると思いますが、いままで書きましたように結構な金額が維持に必要になってくるのでありまして、人件費を合わせると固定費が高いって商売になると思いますので、収益モデルや試算表をしっかりチェックすることが必要ですね。

もし試算表にランニングコストとしてソフトのバージョンアップ料金など必要なかかる費用が計上されていないようであれば、そのフランチャイズ本部はNGだと思いますよ。

2008年の追伸

パソコンスクールのアビバはベネッセの支援を受けて再生を目指す事になったようですね。