モータショーの存在意義
今年(2009年)の千葉市の幕張メッセで開催される東京モーターショーに、高級車の代名詞でもありますドイツのメルセデス・ベンツが出展を辞退するのだそうで、他にも高級スポーツカーのポルシェですとかイタリアのマセラティとかフォルクスワーゲン、BMWと日本ではお馴染みの輸入会社がこぞって東京モーターショーに出展を辞退するそうですから、まぁ景気が悪くなって出展を取りやめるって事は、かける経費分だけの販売促進効果が見込めませんからやるだけ無駄でしょうって結論に達したのでしょうね。
なにせ自動車メーカーってのは間違い無く営利企業ですからその辺りのソロバン勘定は、不景気になったせいもあってより厳格にするでしょうから、費用をかけても販売促進に貢献するなら出すけど、どうもモーターショーで車を見ても購買に結びつかないって事がはっきりしたのでしょうと、想像するのが妥当なところではないでしょうか?
まぁ思い起こしますと今から20年ほど前のまだ車が若者の欲しい物リストの上位に書いてあって、社会的ステータスが上がるに比例して高級車に乗り換えていくといった、自動車メーカーにはまさしく夢のような時代のモーターショーでは、如何に他社と差別化をしてインパクトを出すかって事に各社しのぎを削りまして、絶対に市販されないだろうコンセプトカート言う名の玩具が展示されていたりしたと思いますが、段々実用的な市販車が展示されるようになって来て、最近では出展を見合わせる自動車メーカーが増えて来たって感じですから、まぁモーターショーの存在意義も薄れてきたって言っても良いのでは無いでしょうかね?
私自身、その昔このてのイベントの出展者側にいて舞台裏を多少は知っているつもりですけど、もう大量のベニア板とか角材とか紙とかを使って会場や各ブースを作りまして、イベントが終了しますと山のような廃棄物が排出されるのは今も昔も変わらないと思いますから、モーターショーも時代の流れから行ってもあと10年も経てば全面的に廃止されて居るかも知れないですね。
追伸
自動車産業は新聞と一緒で産業としてのピークを過ぎた下り坂の産業だと思うのですが、政府はその事が分かっているのか居ないのか、税金を使っても救済しようとしていますし、当の自動車メーカーも、未来の姿を見いだせないまま、静かに凋落が始まりだしていて、気が付いても顔を背けているように思うのですが違うのでしょうか?