アナリストとポジショントーク

個人名を挙げて特定のアナリストを個人攻撃すると名誉棄損とやらで訴えられる危険性が出てきてしまうのですが、逆にアナリストの言葉を真に受けて大損を被ったとしても損害賠償は難しいのがなんだか不公平な気がいたしますが、とにかく今回のコラムではアナリストとポジショントークについて考えてみようと思います、

アナリストとは一般的には証券(株式売買)の世界で企業の財務内容や将来性に始まり森羅万象を丹念に調べて正確無比な判断で公正な状況判断をする人・・が理想なのですけど、実際のところはピンからキリまでで企業に訪問して財務担当者に話を聞いただけで、時に好意的な論評になったり恣意的に悪意を持った論評をする人ですとか、徹頭徹尾ポジショントークになってしまう人なんてのもいるのではないでしょうかね?

まぁポジショントークってのもね自分の立場を明確にしまして、わたしはこっち側から報酬を頂いている身ですから、お世話になっている業界に後足で砂をかけるようなトークはできません、私にも家族があって生活があるのです、そのあたりの事情をどうか察してください・・ではマーケットと個別銘柄について解説しますってんなら良いのです。

問題なのは建前上は中立の立場でアナリストを名乗っていて分析の中にいつの間にか自分の希望的観測が混ざっていたり、もっと酷いのになると恣意的に投資家を誘導するような言動が混ざる場合ですね。

例えばね今の日本は日銀総裁が白川氏から黒田総裁に入れ替わりまして、大胆な金融緩和でデフレ脱却に一歩を踏み出したところですけど、これをね歓迎しない勢力ってのは少なからず存在していますから何とかして足止めをしてこの流れを変えたいって事で間違った方向に誘導するような分析をアナリストにさせちゃったりするわけですよ。

まぁそのあたりは分かりやすいですから騙される人も少ないと思いますが、最近の例ではね安倍政権がアベノミクス第三の矢ってのを発表いたしまして株価が一時的に下がったわけですけど、この時に報道で流れたアナリストの発表は全て間違いだったと思います。

彼ら曰く踏み込みが足りないとか更なる成長戦略を市場が求めているだとか規制緩和が不十分だとか現実とはまったく逆の分析を、まぁ赤信号みんなで渡れば怖くないって感じなのでしょうけど、とにかくおかしかったですね。

私なりの分析では金融緩和と財政出動でデフレ脱却が実現可能な道筋をつけられたところで、安倍政権は何をとち狂ったのか規制緩和だとか外資を呼び込むだとかデフレ促進するような逆噴射的な政策を打ち出したからデフレ脱却に黄色信号が点ったからってのが現実なんですよね。

まぁこれはポジショントークなんだか頭が悪いから規制緩和=善みたいな固定観念がそうさせているのか私にはわかりませんけどね。