損切りとは?

この損切りってのは元々株券の売買の世界での言葉でありまして、持っていた株が値下がりして損が出た場合に、出来るだけ損を少なくするために、値下がり巾が小さいうちに手放してしまっうって手法なのですが、営業・販売の世界におきましても通じる所が有るように思いませんか?

つまり赤字の状態になってしまって、更に挽回しようと進んで行くよりもさっさと撤退するなり手を引いてしまって、別の収益源に力を注いで挽回するのでして、これは大きくは事業単位であったり、又は特定の顧客であったり、個別の商談や案件や商行為であったりすると思います。

勿論、これは営業の世界でも株式の世界でも同じでしょうが、損切り(見切り)が早すぎてもいけませんし、逆に遅すぎても損が大きくなってしまいますので、中々見極めが難しいところでは有りますね?

株の場合ですと、投資家個人の判断だけなのですが、営業/販売の場合ですと、営業マンレベルでは勿論判断できない場合ばかりですし、課長、係長クラスの方でも損切りの判断ってのが出来ない場合が多く、経営者クラスで有りませんとまず出来ないんですよね?これが。

例えば新規に取引が始まった顧客との商取引において、どうも支払いは遅れるし、値引き要求も厳しいし、必ず”あいみつ”を取られて殆んど利益が取れない状況になってしまっていて、儲からない割りに見積もり提出や交渉ごとでの訪問回数が多く、他の商談に影響が出てしまっている場合があったとしましょうか?

営業マンの個人の判断としては、さっさと取引を打ち切ってしまって、他の商談や新規顧客開拓に精を出したほうが、余程自分の営業成績が上がると思っても、簡単に取引をストップする事はは出来ませんよね?

そこが自分で開拓した顧客であれば出来るかも知れないのですが、前任者からの引継ぎ顧客であったら、口にする事すら中々出来ないのでは無いでしょうか?

更にその上の上司とか中間管理職の人も、中々言えなくて見てみぬふり・・・では損切りは出来ないですよね?

営業販売の世界ってのはバランスの世界であり、限られた時間の中でどれだけ効率よく動いて最大限の売上や利益を確保できるかを競う世界なのでありまして、営業の世界でも時には冷静に損切りってのも必要ではないでしょうか?

追伸
三歩進んで二歩下がるとか、損して得取れとか、見切り千両とか結構そのプラスにする一辺倒だけがベストじゃないよって言っている人も居るので有りますから、時と場合によっては価値あ有りますよね。