営業販売におけるハロー効果

今から30年ほど前に家庭用のビデオが普及しだしまして当時はベータマックス方式とVHS方式が覇権を争っていまして、ソニーの息のかかった販売店に行って話を聞くとベータマックスが市場の評価を得て勝ちですと話していましたし、逆に松下系の販売店にいくと全く逆のことを言うのでありまして、既にVHSの勝利が確定していますなんて言っていましたね。

その数年後にはVHS陣営が市場での勝利を収めてベータマックス方式は姿を消していくわけですけど、この勝敗を決めた要因は色々言われていますけど、その一つに勝手に勝利宣言と言いますかまだ勝負はどちらに転ぶかわからない状態で、さっさと勝ち名乗りをより大きな声で上げてハロー効果みたいなものを作り出したことが有るんじゃないかと思っています。

さてこのハロー効果って言葉は選挙報道で使われる言葉として知った言葉で営業とか販売の世界でマーケティング用語として使うかどうか全く不明なんですけど、非常に状況を表す表現じゃないかと思います。

ハロー効果とはまだ勝負の行方がわからない段階でどっちかの陣営が非常に有利で勝利する可能性が高いといった情報を聞いた人が勝ち馬に乗る心理で勝利が予想される陣営に流れる行動を指します。

これが営業の世界においてお客の心理から言えば市場で敗れた製品を購入してしまって、直ぐに生産中止になってしまってサポートもままならない状況に陥るですとか、他のメーカーからの周辺機器や部品の供給が勝ったほうの製品に比べて極端によろしくなかったり、消耗品が手に入りにくかったり、とか諸々を考えますとやっぱり販売競争における場合のほうがハロー効果が大きく出ると思うのです。

他にもね日本語入力とかワープロの世界では日本に普及しだした頃はジャストシステムの一太郎が圧倒的なシェアを握っていて、その地位は揺ぎないと思われていまして既に市場を制しているんですからハロー効果もプラスに働くはずなんですけど、何故か日本国内でしか使わない日本語入力なのに世界的には圧倒的なシェアを握るマイクロソフト社に市場を奪われてしまったんですね。

国内市場だけでハロー効果を駆使して販売競争に勝ったと思ったらもっと大きな市場に引っ張り込まれて逆にハロー効果でやられてしまうって例ですね。

追伸
ハロー効果と逆の意味でアンダードック効果ってのが有ります、これは負け犬効果とでも訳せばよいのでしょうか、つまり劣勢な陣営を応援する気持ちが働くってやつですけど、これは営業販売の世界ではまず起き得ないんですね。

ですから営業マンは特に初期段階では必死に販売活動を展開しなくちゃいけないんですね。