県民性とか営業市場における地域差について考える
私の過去の経験ないでだけの話ですけれど、今まであんなに成績優秀だった営業マンが都会の営業所から地方に移動になった途端にスランプに陥ったかのように売れなくなったり、また逆に地方で余りぱっとした営業成績を出していなかった人が、都会の事業所に転勤になってからは水を得た魚のように営業成績が急上昇してトップ営業マンになった例も数多くあります。
これは市場とか客層というか地域の県民性などによる違いの他にも上司が代わって働きやすくなったとか、その逆であるとかもっと下世話に転勤になって新たに配属された部署の女子社員が好みのタイプで良いところを見せようと急に張り切りだしたとか理由は色々考えられますけど、私自身の転勤の経験からやっぱりお客の気質に地域差はかなりあって営業マンによってはそれを乗り越えるのに苦労すると思います。
私自身の話をしますと都会から地方、田中角栄さんの地元に転勤になりまして3年ほどそっちで営業の仕事をしましたけど、馴染むのに一年近くかかったでしょうか?
転勤してしばらくは転勤先で長年に渡って成績優秀な営業マンに同行させてもらって(というか私は営業所長として赴任したんですが)、どうもペースがゆっくりというかまどろっこしいというか、積極的に商品をPRするでもなくクロージングをかけるわけでもなく、世間話の延長上のような営業活動を延々とお茶を飲みながらやっているような感じで、何人かの他の営業マンとも同行したんですけどみんな同じような感じの営業スタイルだったんですね。
で転勤先の営業所の過去の成績は結構優秀でしたので、私のやり方を持ち込む気持ちは一切なくて逆にその地方の営業スタイルを学ぼうとしましたけど、これがなかなか難しいというかやろうと思って出来るもんじゃないんですよ。
何と言いますか地方の特に農村が主体の地域ですと、顧客は長年代々にわたってそこ商売をしてきている人が大半で、そこに売り込みをかける営業もやっぱり地元で生まれ育った人が殆どを占めていますので、強引な営業手法とか強力なクロージングなんてやったら、その時は売れるかもしれませんけど、後になって困るというか長い年月にわたって培ってきた何かが崩れちゃうんですね。
だから買う方も知っている人ですとか地元密着とか地域で生まれ育って同じ雰囲気を持っている人から買う傾向が強いのでありまして、扱う商材にもよりますけど都会でトップセールスマンだった人でも売れなくなることも有るわけですよ。
まぁ営業マン個人レベルでしたら一人の問題ですみますけど、変に会社として違う地域に売れている営業手法を持ち込んで売上を改善しようと思っても逆効果になるって場合も心しておいたほうが良いですよ。