売り切れ商法や品薄商法、プロダクトライフサイクル
時代劇を見ていますと魚問屋が市場への魚の供給をストップ致しまして小売価格の上昇をさせてから、販売を再開致しまして大きな利益を手にするなんてのを見たことが有りますが、少なくとも大手メーカーは売り切れ商法や品薄商法とお客に感じさせるような事をやってはいけないと思いますし、そもそも現代ではマスコミがそんな事をニュースソースとして取り上げるのはどうかなと思いますね。
本日のヘッドラインにおいて日清食品が新発売したトムヤンクンヌードルが販売予想を上回る売れ行きで販売を一時停止して、販売体制が整ってから販売を再開するとの報道が流れましたけど、具体的な数値が全くないのでどーせ売れないだろうと思って生産数量が最初から少なかったのかどうなのか真相はさっぱりわからないわけですけど、少なくとも売り切れ商法や品薄商法を意図的に計画的に行えるのは大きなメーカーだけなんですよね。
だって地方でその地方の中の商圏だけで商売をしているような場合で、更に普段からコマーシャルも流していないような小さなメーカーではまずマスコミが取り上げることは無いですからね。
ですから意図しない品切れ状態になってしまったとしてもわざわざ自らマスコミに情報をリークするような事はしないほうが良いと思うのですよ、メーカーのイメージのためにね。
さて品切れ商法とか品薄商法についてもう少し書いてみますが、仮にちゃんと計画して意図的に品切れ状態ですとか品薄状態を作り出してそれが世間一般に知れ渡ることになったら、必ず大きな利益につながるかといえば、それも多々違いますよね。
そういえばその昔に玩具メーカーのバンダイが携帯型の育成ゲームたまごっちってのを出しまして、大ブームになったことを記憶している人も多いと思いますけど、生産拠点が海外にあるために予想を上回る需要に品切れ続出したまで良かったのですけど、慌てて生産を増大させて海外から船便で日本に輸送している間に、類似品の続出とブームそのものの終焉によって、その後のバンダイの大赤字の原因になったなんて事も有りましたよね。
そんなわけですから意図するしないに関わらず、予想外の売れ行きで舞い上がってしまいまして、大慌てで生産を増強するとか大量に仕入れをして在庫を確保するなんて事をプロダクトライフサイクル一切考えないでやってしまいまして、逆に会社の経営危機を招いてしまうなんて事例も実にたくさんあるんですね。