無能な実力者

有能な敵の存在よりも無能な味方の方がよほど怖いと言われますが会社組織においても似たような事が言えますね。

無能な実力者とでも言えばよろしいのでしょうか、営業力だとか企画力だとか統率力だとか会社の発展に寄与するような能力は全くないのですけど、会社の上層部に取り入るのが上手だとか社長の親族だとか様々な理由で社内の発言力だけは強い社内実力者の存在ってのは結構難しい問題ですよね。

これが単に自信過剰なだけで大きな声で堂々と間違った意見を主張する社員でも、平社員だとか社内での発言力がなければ単にハッタリ君って事で放置しちゃえばよろしいのですけど、なまじ社内力学に基づく実力が伴っていると周りとしては非常に迷惑な存在になるのですね。

例えばですねあなたが営業部に所属していて現場の最一線で販売活動に日夜奔走していると致しまして、過去に営業として何の実績も出していないようないわば素人みたいな人が急に営業企画部ですとか営業本部みたいな現場を指揮するような部門に収まったと想像してみてください。

一応、会社組織ですから個人的な好き嫌いで命令に対する姿勢が変わるなんて事はめったにないのでしょうけど、あまりに現場のことを知らないとしか思えないような指示命令が来ちゃったりするわけですよ。

例えば現場で動いている営業マンの行動がどうも把握できないなんて理由でそれはそれは微に入り細に入り細かくて作成に時間がかかるような営業日報を毎日提出しなさいなんて指示が出てしまって、それを書くために毎日1時間以上の時間と手間を取られて、それだけならばまだしも暇な営業管理部門がやたらと細かい事まで説明を求めてきて、もうそれに費やす時間が半端無く負担になって営業活動どころじゃないなんて事は、実際にあるわけですよ。

で結果はご想像の通り現場の営業マンが余計なところで手間と神経を使っちゃうわけですから、惨憺たる有りさまで正直に売上数字に反映するのがお約束になるわけですけど、社内における無能な実力者ってのは気をつけないと強力なライバル企業の出現よりも困った存在になったり致しますね。

あと同類で仕事を間違った方向に一生懸命やっちゃう人ってのもいらっしゃいまして、これも無能な実力者の派生系じゃないかと思います。

まぁ会社組織が大きくなってきますと実に様々な多種多様な考え方や能力をもった人が集まってくるのは当たり前の話なんですけど、そこで最低限の社員間の共通した考え方みたいなものが共有できていないと、ときとしておかしな人が社内で実力を発揮しちゃったりするものなのです。