相続対策とリースバック(不動産)
リースバックとは所有している不動産(今回のお話では持ち家)を誰かに売却したうえで、売却した不動産を購入した人と賃貸借契約を結ぶことによって、売却した家に家賃を支払う形で住みつづける事ですが、今回のコラムではリースバックと相続について考えてみたいと思います。
※相続税についての内容は書いていませんのでご了承ください。
負動産は簡単に売却できない
人口減少とか都心回帰とか色々原因は有りますが負動産と言われる只でも買い手が付かないような不動産も増えていますし、将来的にもこの傾向は顕著になってくると思います。
私は競売物件を専門に取り扱っていますが競売になってしまった物件の一定割合は、所有者死亡で所有者が不明であったり、所有者が生前に何の手続きもしていなかったために所有者死亡後に強制的に子や孫に分割されてしまって、勝手に押し付けられて形になってしまって売ろうにも簡単に売れないとか、複数に分割されてしまって連絡が取れない状態の親族もいて、売却が難しいようなケースも少なくありません。
今住んでいる家が将来的にも一定以上の資産価値が見込まれて尚且つ相続したい人が存在する場合は、売却などしないで住みつづけるほうが経済的にも良いと思うのですが、資産価値がある間に売却して身軽になってしまったほうが良いと思われるときにはリースバックも考えてみるべきではないでしょうか?
リースバックにおける家賃の目安
大原則として髙く売却するほど家賃は高くなって安く売却するほど家賃は安くなります。(当たり前ですね)
相場的には売却価格100万円あたり1万円/月±20%といった感じですので、今住んでいる家を500万円で売却して、そのあとは毎月5万円支払って住みつづけるといった感じになります。
60歳前後が考える時と思います。
個人的な話になりますがこの原稿を書いている現在、私は57歳なのですが今住んでいる自宅に子供たちが引き続き住みたいなら保有し続けますし、住む気が無いのであれば資産価値が残っている間にリースバックを検討しようと思っています。
誰も住まないし資産価値も大してない家を残してしまっても、残された子孫が迷惑するだけですからね。