粗利率・利益率が高い商売

フランチャイズオーナー募集広告で粗利率や利益率が高い事をうたい文句にしている業種がありますが今回のコラムでは利益率・粗利率が高いって事について書いてみようと思います。

先ず粗利益と利益の違いですが、粗利益とは販売金額から販売した商品の仕入れ金額を差し引いた差額を粗利益と言いまして販売金額に占める粗利益の率が粗利率になります。
例)60円で仕入れた商品を100円で販売した場合は粗利益は40円で粗利率は40%になります。

利益率は販売金額から仕入れ金額の他に人件費や光熱費、地代家賃などの全ての運営にかかる費用を差し引いて残った金額が利益となりましてその割合になります。

解説が終わったところで話を本題に戻しますと、粗利率が高いと言っても仕入れ金額以外の人件費やロイヤリティの支払いが多額になりますと決して利益を出す事は出来ませんし、粗利率が高くても赤字経営になるかどうかは、全く関係のない話です。

粗利率が70%で有っても販売価格が低いと実際に出てくる粗利益は少額になるのでして、例えば1,000万円の商品を販売して粗利率が5%でも粗利益は50万円出てきますが、販売金額が1万円の商材では粗利率が90%でも出てくる粗利益は9千円にしかならないわけです。

それと粗利率が高い商材の中には、オーナー自身が作業をして代金を受け取る内容ですと、どんなに頑張って休み無しで働いても一日に稼げる上限が決まってしまう事も有りますので、粗利率が高い低いは様々な要因を勘案して総合的に考えませんと、必ずしも素晴らしい事とは言えないわけですね。

まあ一般的に単価が低いか、作業が発生するなどのサービスが有る商材は粗利率が高くなり、販売価格が高額の場合は粗利率が低くなる傾向がありますが、必ずしもその傾向に100%当てはまるわけでは有りませんので、もしかしたら販売単価が高額で、しかも粗利率が高い商売も存在するかもしれません。

ただ、そう言ったうまい話はそう簡単に有るわけもなく、販売が極端に難しかったり、単にブームや流行で一時的に高額、高粗利率で売れているだけで、ブームが去ってしまったら、全く見向きもされない商売になってしまう場合も有りますので、十分に注意が必要ですね。

まあそーゆー訳で、粗利率が高いと言っても他の状況を考えてみませんとあまり意味のない場合が多いですし、粗利率が高い事だけで飛びついても失敗する可能性が非常に高いのであります。