便乗値上げってのは商売人として正しい行動では?
一応今回の消費増税では値上げカルテルが事前の届け出によって認められていますから、便乗値上げだとか言って企業が糾弾される事は少ないのじゃないかと思いますけど、なんか違和感を感じてしまいます。
商売人の心得も営業マンの行動基本原則もより高い値段で販売して利益を確保し、その利益の一部は税金の形で国に収めて社会に貢献することが求められていますよね。
ですから消費増税の時期にかぎらず値上げが可能な時期や市場の状況によって経営者ってのは積極的に値上げをする算段を考えなくちゃいけないわけです。
逆に糾弾されたり非難されなくちゃいけないのは、消費増税分を価格に転嫁せず人件費を切り詰めて社員の収入を減らしてしまったり、利益を下げてしまって収める税金を減らしてしまう企業や経営者なんでは無いでしょうか?
ま、私の業界内で把握している状況ではほとんどが法人相手の商売で最初から外税での対応をしていますから、あまり増税に合わせた便乗値上は難しいのじゃないかと思いますけど、一般消費者向けの内税での価格表示で商売をしている所は便乗値上げのチャンスなんじゃないでしょうかね?
個人的にはコンビニ業界最大手のセブンイレブンはレシートに一切消費税の表示がないものを使っていますから、暗算が苦手な私でしたら今まで税込み350円で販売していた商品が消費増税実施後に400円に値上げされたとしても、増税されたんだから仕方が無いなって一瞬感じる程度でしょうね?
私がお小遣いを貰ってお金を使って消費行動を取るようになった子供時代から三十歳くらいまでを思い起こしてみますと、なんだかんだと物の値段は毎年のように上がっていっていましたけど、それが理不尽だとか不合理だと感じたことも考えたことも一度もないですし、商売人が毎年頑張って値上げしていくってのは製品の改良と改善と併せてまったく普通の当たり前の事だったんですからね。
ですから値上げするのが当たり前の事でしたから別に理由なんて付けなくても問題なかったですし、モデルチェンジですとかリニューアルなんてので巧みに当時の商売人は値上げをしていったわけですよね。
ま、今回の消費増税は日本の景気を一気に冷え込ましてしまう可能性が大きくて決して褒められた事じゃ全然ないんですけど、今回のチャンスを上手に生かせて売上利益を増大できた商売人は正しい選択をして成功した人になりますし、増税分さえも価格転嫁出来なかった商売人は考えなおしたほうが良いのではと思うのであります。