キックバックの要求

これは断ったので書けるのでありますが今回のコラムでは納入先の業者からのキックバックの要求について書いてみようと思います。

さて一般的にキックバックといえば請求価格を上乗せして余分に貰った金額を後で現金でお渡しするって形になりますけど、これがまぁ頼む方もあからさまには頼まないのでありまして、一応最もらしい理由を考えてくるわけです。

基本的には見積書提出段階からアプローチは始まるわけですけど、この見積なんだけどどっかで調整して20万円ほど上乗せしておいてくれるかなってね?

でねそこで上乗せした分をストレートに現金を要求してくることは無くて、最もらしい事を話しだすのでよ。

あのねぇうちってさぁ予算管理が厳しくて予算に計上していない支出がどうして必要になったときに困るんだよ、来年度まで待てない場合も多いしそれでも何とかしようとすると、書類だとか稟議だとか物凄く大変ななんだよね。

でね、今回の見積に20万円上乗せして出して貰ってもちゃんと予算は通してお宅に発注が行く形になるんだけど、上乗せ分はどっかにプールしておいて何かの時に使えるようにしておきたいんだよね?てね。

私はこの段階でお断りしてそれ以降はこの方との関わりあいを絶っていますから、その後どうなったのか知りませんけど、キックバックを要求してくるときに露骨に個人の懐に入れるって持ちかけてくる場合は少ないと思うんですね。

なのでこんな作り話をしてくることになるのだろうって思いますけど、たぶんね真面目な出入の業者さんが裏金つくりの片棒を担ぐ形になってしまって、巻き添えを食らうなんてことが時たまニュースに流れますけど、どこのとっかかりの実態はこんなものじゃないでしょうかね?

まぁ露骨にキックバックしたお金は仕入れ担当者の個人の懐に入れるのが分かってれば大部分の業者さんはお断りを致しまして難を逃れると思いますけど、書いたような理由をもっともらしく言ってきた場合は要求に答えてしまう場合が少なくないのでは無いでしょうかね?

もちろんそんものは業務上横領ですし、税務処理の関係も問題有るでしょうしキックバックなんてのはやってはいけないコトなんですけど、私がそーゆー場面に遭遇したくらいですから全国にはきっと沢山有るのでは無いでしょうか?

中にはキックバックを快く行うことで固定客の確保につなげている業者も有るかもしれませんし、売上確保のために無碍に断れない場合も少なくないのかもしれないですね?

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