世界同一賃金

ユニクロを経営するファーストリテイリングが唐突に世界統一賃金なる給与人事体系を発表いたしましたがこれはTPP参加に向けての布石でしょうね?

どうも農業問題に歪曲されているTPPですが、条約の中には資本移動の自由ですとか労働力移動の自由など、企業が国家の枠組みにとらわれないで自由に儲けを求めて活動できるようにする仕組みですから、進んでいく方向としては世界同一賃金みたいな形になっていくのでしょうね?

もうちょっと付け足しますとTPPが進んでいきますといま経済危機に陥っているEUみたいな形で、統一通貨に移行して国家が通貨発行権を取り上げられて国家間の貧富の差が大きくなる、又は貧困層が圧倒的多数を占めるようになるのではないかと危惧しています。

本格的に経済学を学んだわけではないのですが、TPPに加盟しますと基本的に国家間の関税がゼロになって、さらに法律や規制なども必要最低限と言えば聞こえがいいのですけど、企業の活動の邪魔をしないように国民の安全を守る法律なんかよりも、企業の利益が優先される形に近づいていってしまうと予想します。

なにせあちこちからきな臭い話が出てきているのでありまして、TPP参加前のアメリカとの二国間交渉EPAって言いましたっけ?これでアメリカからの要望として公共事業の参入障壁として日本語がやり玉にあがる可能性が出てきておりまして、公共事業入札の仕様書を英語で公開するように圧力がかかるようですし、自民党の教育再生実行本部からは、すべての大学入学と卒業に英語運用能力テスト「TOEFL(トーフル)」を活用するような提言が出ていましたね。

同様に社内の公用語を英語で統一しますなんて日本企業も出てきていますしね。

つまりそのTPPに加盟いたしますと、グローバル企業は低賃金を求めてどこにでも進出しやすくなるだけならまだしも、安い労働力を加盟各国から連れてきやすくなってきますから、これを考えれば社内の公用語を英語に統一して更に賃金も世界同一賃金にしておいいたほうがTPP参加後に機動的に動けるって訳ですよね。

しっかしまぁ企業が利益を求めて又は存続をかけて変化の対応していくのはわかるような気がいたしますが、どうも働きやすい企業をつくるとか、愛される企業を目指すとか、理想の社会を目指すみたいな話になってきてしまうのですけど、何と言いますか国が形骸してユーロのようになってしまって、企業だけが儲かってなんだか荒廃した社会しか思い浮かばないのですよね。

例えれば国家が無くなって弱肉強食とでもいいますかいわば北斗の拳の世界になるような気がするのですよ。