販売力の向上策

設立してから年数が浅い会社を除きましてたぶん今の営業職を束ねる営業所長ですとか営業部長さんは、たぶん自分が営業現場の第一線で活躍していてバリバリ売っていた頃はバブル経済が真っ盛りの頃で苦労はしたけど見込み客の確保はなんとなく出てきて、あとは営業力と言いますか押しと粘りでなんとか契約をものにしたって人が多くて、現在のようにそもそも見込み客がどこかに消え失せてしまったような状態では、昔の手法が使えなくて売上不振から脱却出来ないって事が少なくないのでは無いでしょうか?

1980年代を少し思い出してみますと当時の私は営業マンとして業務用のCADの販売に勤しんでおりまして、当時はシステム一式で概ね300万円から500万円程度の販売価格で毎月の粗利目標が400万円といった相当高い目標を追いかけていましたけど、何故か達成出来ていたのですよね?

当時の営業手法と言っても展示会を開けば100社程度の来場は見込めてその中から見込み客の発掘は出来ましたし、販売店(代理店)さんからもなんとなく見込み客の情報が寄せられまして営業マンとしては、客先に出向いてデモンストレーションを行って、あとはひたすら契約書に捺印を頂くまで必至になってクロージングを行うだけなので有りまして、当時は販売力や営業力はイコールクロージング力のような雰囲気が有りました。

ですから社内の営業研修でもデモンストレーションの練習と、社員同士が役割を決めましてクロージングの技術ですとか応酬話法の能力向上をしていれば、見込み客は入ってくるのですから、ちゃんと販売力が向上して売れたのですがどうも最近の売上不振の原因はその前段階で、見込み客の確保が出来ないって所に有るのでは無いでしょうか?

DM(ダイレクトメール)を出しても反響は殆どないし、展示会を行っても見込み客はやってこないし販売店さんから見込み客の情報は入ってこないし、飛び込み営業を必至になって件数を回っても全然見込み客になりそうなお客にたどり着かないわけですから、バブル時代の営業手法が全然使えないなんてね?

その辺りに気がついている営業所長とか部長とか管理職の方なら考え方を切り替えるのでしょうけど、中にはバブル時代の成功体験が体の芯まで染み付いてしまっていて、未だにその当時の営業手法ですとか営業力・販売力の強化に明け暮れていて部下の営業マンを叱責している人が管理職ではやはり売れないのではないかなって思いませんか?

ですからバブル時代の営業手法から抜け出せない方は一度頭を切り替えまして、見込み客を確保する部分から考えた方が販売力の向上になると思うのです。

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