成功する経営者とレントシーキングの意味

地元密着型の商売ですとか特定のニッチ分野で頑張っている企業さんは基本的に政治的な動きによって売り上げが左右されたりしますけど、逆に政治介入によって自分たちが有利になるような働きかけとは無縁な訳ですけど、どうも最近の政治の動きと言いますか産業競争力会議などの発言を見ていますと、民間議員と言われる企業経営者が国民の生活は二の次三の次で自分たちの都合の良い方向に政治を動かそうとしているような気がしませんか?

世間一般的に言われる経営者として成功するタイプとか性格とか能力には政治的な要素は皆無で、成功するためには他人をひきつける魅力だとか、先見の明だとか営業力だとかカリスマ性だとか場合によっては良い意味で他人を騙せる能力だとか言われていますが、これからは(成功して大企業になったら)政治力が要素に加わるのではないでしょうか?

ここでコラムのテーマであるレントシーキングの意味について書いておこうと思いますが、簡単に書きますと法律を変えて今ある(国や他の企業の)利益を自社に誘導する事です。

レントシーキングの具体例を書いてみますと、これは小泉構造改革から実に多くて民営化ってやつの大部分はそーゆー事になります。

例えば水道の民営化・・といっても水道事業そのもの全てを民営化するには至っていませんけど、みんなが知らない間に水道料金の徴収業務はどんどん民営化されて委託された民間業者が行っていますけど、ここでストップしないと恐ろしい事になってしまうのです。

そもそも水道による¥生活用水供給なんてものは住民の生活や生命に直結する部分で、ここで利益とか採算性を重視してはいけないわけで、採算性を優先するとお分かりですよね・・利益を出すために設備投資を削減して安全性を損なう方向に進みますし、人件費を削減してモラルの低下も考えられますし・・。

こーゆー流れってのは水道事業を取り巻く法律がレントシーキングの手法によって法律を変えられて民間に仕事が流れていくわけで、これってのは別に民間企業が何か考えて商品やサービスを生み出して利益を出すように創業したわけでもなんでもなくて、法律を変えて国がやっていた(例えば水道料金の徴収事業)を横取りして自分たちに利益を持ってきているに過ぎない、まさにレントシーキングな訳です。

たちが悪いのはレントシーキングを推進する奴らは自分たちに利益誘導するなんて事は胸に秘めたまま、表向きは公務員の数が多すぎる(実際は先進国の中で日本の公務員の比率は非常に低い)とか、民間に任せて効率化しようとか(聞こえは良いけどコスト削減で失うものが大きいんですよ)、そんな本音とは別の話を声高に言いだしてマスコミがそれを後押しするってのが今の状況な訳です。

まぁ民間企業が利益を追求してそのために邁進するのは当然の行動原理な訳ですけど、政治はそれを阻止しなくちゃいけませんし、投票権を持っている有権者も政治の世界でのプレイヤーで有る事を理解しないと駄目ですよね。