金融円滑化法終了対策とリスケ交渉

賛否が分かれるある意味、中小企業延命法案について対策を含めて考えてみたいと思います。

まず私の経験を含めて書き始めますが、金融円滑化法ってのは簡単に書きますと銀行から借金している中小企業が支払いが厳しい場合に、支払いの繰り延べを柔軟に認めてあげなさいよって法案なのでありまして、基本はリスケ(リ・スケジュール)になってきます。

例えば毎月の返済額が20万円の中小企業がどう逆立ちしても支払えない場合に、銀行の担当者と交渉して1年間は毎月5万円に支払額を下げてもらって1年後にまた相談しましょうみたいな感じです。
ここで書くのもなんですが実は私も確か10年くらい前のまだ金融円滑化法の金の字もなかったころに銀行や国民生活金融公庫(現在の日本政策金融公庫)に出向いてリスケに成功して資金繰りが苦しい時期を乗り切った覚えがあります。

その時のリスケ交渉に成功した体験談みたいな事を書き始めますが、当時は貧乏暇なしと言いますか人員を増員したのは良いけど増員分の経費をカバーするだけの営業利益を増やすことができなくて、営業しながら打ち合わせだの納品だの休みもなしで自由な時間が全くない状況でした。

ですから一般的に言われるリスケ交渉の成功方法みたいな、詳しい事業計画書を書いて持っていくとか収支改善の計画書だとか今後の収支予測だとか面倒な書類は一切なし、過去半年分の売り上げ状況(横ばいが続いていた)をA4の紙1枚にプリントして交渉に臨みました。

でリスケに成功したわけですけど、別にへりくだるわけでも下手に出るわけでもなく(ただ忙しい中をお手間を取らせてしまっての感謝の気持ちは伝えます)確固たる払う意思を相手に伝える事、つまり今は金額を下げてもらわないと会社が存続できなくなってしまうが、金額を下げれば必ず支払うことと絶対に完済する意思を伝えただけです。

話を現在の金融円滑化法とリスケにうついてですが、デフレが終息する道が見えてきたとは言っても、まだ日本国債の金利も低くて銀行は融資先がない状態で銀行に現金または国債はたくさんあるけど、貸出先と言いますか資金を借りたいって企業が少ない状態なわけです。

そして銀行は公的機関でも何でもなくて単に企業や個人に資金を貸し出して利息を貰って成り立っている営利企業ですから、リスケ交渉においては一番損をしない道を選ぶって事は間違いありませんね?

ですからいくら頑張っても今は払えない(回収できない)状態でいくら全額返してくださいとか、約定通りに支払わないと困りますとか脅しをもしかけてきたとしても、無理なものは無理なんですからNoと言ってしまえば、リスケに応じるか破たんさせて大半を焦げ付かせるか決めるしかなくなってきてしまうわけです。

こんな風に思って銀行とのリスケ交渉に臨むくらいの気持ちのほうが成功するのではないでしょうか?