人を見て見積書を出すことの是非

先に断っておきますが私は見積書を作成する際には人を見て出しますから、同じ内容の見積もりでも人によってご提示する最終金額に隔たりが有ります、なんて聞いてどう思いますか?

見積書の提出段階というのかお客さんに購入してもらうまでの営業ストーリー終盤の山場を目前にした段階での営業活動なんですけど、欲を言えばより高くより大きな粗利益を追求するのが営業マンの勤めなんですけど、少なくとも売れたは良いけど損をする事のないようにしなくてはいけません。

特に私のようなソフトの受託開発のような仕事ですと、やっぱり人や状況を見て適切な見積もりの作成提出が必要になってくるのだと経験を積む毎に実感するのであります。

具体的に書きますと企業のWebサイトの構築案件を受注して作成をする場合で考えますと、見積書の段階では最終的なデザインも完全に決定していませんし、おおまかなページ構成は分かっていても各ページごとの詳細な内容は受注してからの話で、受注後のクライアントから受け取って作業を進めることになります。

これが打ち合わせしたり作成する担当者がそのままお客の最終決定件者で、しかもごていしゅついただく資料はとても丁寧にわかりやすく作ってあって、更に後からの変更も皆無なんて場合でしたらサイトの規模にもよりますがまぁ3日もあれば完成しちゃうわけです。

かたやこっちの話もよく聞かないで金額だけで発注を決めて、制作に関わるお客の担当者は何の権限も持っていないために、一度指示をされて作成たコンテンツが担当者の向こう側に居る見えない責任者の存在で何度も作り直しになって、完成まで三ヶ月もかかってしまう。

なんて事は別にオーバーな表現でも何でもなくて、私のようなWebコンテンツの制作会社の営業マンでしたら日常的に経験していることだと思います。

他にも後から色々と追加要望が出てきそうな雰囲気で、まぁ口出ししてくる人が大勢いる様子で事前にだいたい分かるわけですけど、更に予算を獲得してからの発注案件で年間予算でやっているので追加要望に対しての追加請求は絶対に無理なんて場合にも、見積書の提出段階でその辺りを十分に加味して、平たく言えば後で少々の事があっても損しないように予め高めの見積を出しておくわけですけど、そーゆー事が普通に出来ないと私の業界で営業マンは務まらないわけですよ。

人を見て見積書の金額を変化させるって聞きますと、場合によっては他人の足元を見て利益を追求するように思われてしまうかもしれませんけど、実際は全てのお客様に公平な見積を出すために必要な事なんですね。

ご理解いただけますでしょうか?