見積もり提出と事前の根回し
売り込み先の企業が大きくて相手先企業内の人間模様が複雑だったり、対応してくれている担当者の社内での発言力などによって、時には見積書を提出する時にも事前の根回しが必要になる場合があります。
これは別に難しいことじゃなくて例えば現場の責任者に見積もりを出して決済をもらうにしても、場合によっては各担当者にある程度の話を通しておくほうが社内の賛同を得られやすいだとか、別に根回しという程のことじゃなくても、関係者にはそれとなく伝えておいたほうが決定率が大幅にアップする事があると思います。
ただし注意しなくちゃいけないのは見積もり提出先が担当課長だったとして、最終的にはその上の部長決済だったような場合にですね、担当者の頭越しに上司である最終決済をもっている人に接触するのは逆効果になる場合も多いので注意が必要です。
ですからコレは商談に入った段階からアプローチ先の企業内にある程度の顔を売っておく必要があると言えましょう。
ですからね商談を進めに相手先企業におじゃました際には一応、その上司であるとか部下の方に軽くまたはキチンとご挨拶をして顔見知りになっておくことですとか、例えば担当者に持参する資料なんてのも受け取った担当者の方が更に上司に説明しやすい体裁を整えておいて、次回訪問時に他の方の反応を聞いてみるですとか、後々のクレームを防ぐ意味でも色々と事前準備が必要だと思うのです。
ここで少々昔話を致しますととある中堅企業さんに業務システムを販売した時の事です。
担当の課長に対してデモンストレーションをして商談はトントン拍子に進みまして、無事契約が成立して納品完了後に、使い方の指導サポートになったわけですけど、現場の皆様としては事前に課長から何も聞かされていなかった上に、システムの変更によって今まで使い慣れていたものから新たに使い方を覚えなくちゃいけない状況で、なんだか最初から職場の不満をひしひしと感じてしまうような状況でした。
まぁ根本的な原因は課長が部下たちに対して事前になんお説明もしていなかったのが問題なんですけど、営業の段階で私の方からもデモンストレーションは実際に使う社員さんも同席願いますみたいにしておけば結果は違って・・・実はもう現場の不満が爆発しちゃいまして返品になってしまったわけです。
納期が迫った仕事に対してぶっつけ本番で新しいシステムを稼働させるなんて無茶な状況だったことが返品が決定してから把握したわけですけどね。
そんなわけで見積書ひとつ出すにしても時には相手先の根回しが必要になる場合もあるのです。