何故やり手の営業マンが独立して失敗するのか?

昔の話ですけど当時勤めていた会社に出入りしていた中堅広告代理店の営業マンがいつの間にか会社を辞めて独立致しまして、同じ業界で頑張りますのでよろしくお願いしますと挨拶に来たことが有ります。

そして確か半年も経たないうちにあの世に旅立ってしまったとの話を聞いてびっくりしたり、あのまま中堅企業のやり手の営業マンとして頑張っていたら一応は安定した生活を今でも送っていたのだろうななんて事を当時思ったものです。

会社にいて色々と出入りの外部業者さんの営業マンってのは結構低くない割合で他の会社に転職したり、中には思い切って独立して自分で会社を始めたりする人がいらっしゃるわけですけど、この人じゃ今の会社に在籍しているから人並みにやっていけるのであって今の会社を離れたらダメだろうなんて思う人もいれば、中にはこの人は営業力があるし人脈もなんだか広そうだから独立して大丈夫だろうって思う人も中にはいらっしゃるのですけど、中々思うように行かない人も多いようですよね。

自分もそんなある時思い立って会社を辞めて自分で事業を始めた口なんですけど、今まで自分が在籍していた会社がしっかりしていればしているほど、業界内での地位や立場が強大であるほどいかにそこで営業マンとして働いていた時にやり手のトップセールスだったとしても、その立場を失いますと、あれほどの営業力を誇った人もその力を普通の営業マンになってしまったりするんですよね。

まぁ会社組織の中での営業マンでしたら基本的に個人としては営業活動に専念していれば良いのですけど、自分の会社を経営するとなりますとまともに営業活動に割ける時間なんてのは半分近くになってしまいますし、やはり大きな組織に対する信用力と個人の信用力とでは天と地ほども違うのでありますから、昔のようにバリバリと契約を取れるって訳にはいかないのが現実なんですよね。

その代わりと言いますか零細企業でたった一人の営業マンとして頑張っているみたいなとか、それに近いような弱小企業でそれなりに頑張っていられた営業マンってのは転職しても独立しても結構強くて成功率が高いんですよ。

それが証拠にと言いますか若くして一代で会社を大きくしたいわゆるベンチャー企業の経営者の中では大手企業から独立した人なんかよりも、零細企業をしかも転々としてやがて独立して成功しましたなんて人が多いんですよね。

そりゃ勤めていて営業マンをやっていても独立して自分でやっても信用力もバックも大差ない状態なんですからね。