円安倒産について考える

帝国データバンクの発表によると円安の影響による倒産が過去最高のペースなのだそうだ。

ここで全体的な倒産件数が増えたことだけを取り上げて騒ぐのもどうかと思いますが、何というか将来的にプラスを感じ取れる面とそうでない面が有ると思うのです。

業種別に倒産件数の多い順に「運輸業」「繊維・衣服・繊維製品卸売業」「食料品・飼料・飲料製造業」になるのだそうですけど、二番目に多い繊維衣類等の卸売り業については単純に悲観的な面ばかりじゃないような気もするのです。

つまり円安倒産は為替相場が円安に振れた結果として輸入品や輸入に頼っている原材料費が高騰して経営を圧迫しているのが原因なんですけど、衣料品を作る繊維産業もまだ日本には少ないですけど残っているわけで、輸入品の価格上昇によって当然ながら国産品の価格競争力が強くなるんですから、安い輸入品が国内市場を席巻してしまっている産業においては日本国産復活の材料になるのかもしれないじゃないですか?

そもそもですね国内で作れるものを海外で作って輸送コストをかけてもまだ国産より安いって現状もおかしいんですよね。

これには為替相場の問題も有りますけど、やっぱり人件費が安いところが主たる要因なんですけど、例えばそれがですね不当に安い低賃金での労働から生み出された製品であるとか、子供の労働によって低価格が維持されているなんて状況はやっぱりおかしいと思うのですよ。

ここで話は急に大きくなって日本全体の話になっちゃいますけど、将来世代も安心して暮らせる国ってのはやっぱり衣食住というか生活に必要な最低限の生産物が国内で確保できるのが理想であって、どっかの国との関係が崩れて急に物が入ってこなくなってしまってパニックになるだとか、為替相場の影響で倒産が増えるなんて状態は決して安定した状態だとは言えないですよね。

ですから輸入に頼らざるをえない原材料はともかくと致しまして、国内産業の復興に舵を切らなきゃいけないわけで、場当たり的に円安対策だの円高対策だのいくら手を打ったとしても生産を外国に依存して利益の出る出ないを為替相場に左右される状態じゃ何時までたっても不安定な状況は変わらないんですよね。

ですからこれは20年とか30年かかってしまいますけど、やっぱり各産業分野において国内産業の保護と育成をしなくちゃいけないわけですけど、何故か政治の世界では外資を呼びこむだとかTPP参加だとか真逆の方向に日本を進めようとする勢力が目立つんですよね。