大倒産時代

倒産とは企業として営業継続が出来なくなってしまった状態で事実上の倒産とかバリエーションは有りますが、営業継続が困難になった状態てのは変わらない訳でして、今回のコラムのテーマは2008年からこれから始まる2009年にかけて、始まると予想される大倒産時代について思うところを勝手に書いてみようと思います。

私は経済学を深くかじった覚えはないのですが、聞くところによると資本主義経済が機能して社会が安定しつつ経済が発展している正常な状態では、社会活動における新陳代謝と言いますか、起業する新たな企業が出てきて一定の割合で世の中の変化に対応できない企業が、市場から退場するって姿が即ち倒産ですから、高いところから経済活動を見れば倒産も正常な経済活動が生み出す現象で、まったくおかしなところは無いのですが、倒産危機に瀕した企業の経営者や経営陣、従業員やその家族、売り掛けを抱える取引先にとっては、正常な経済活動の現象だって言っていられない訳で有りまして、倒産回避の動きや場合によっては悪あがきをして、周りへの影響が大きくなってしまったりする場合が多いのですよね?

勿論我が身に倒産の危機が迫るって事は少なからず人生に暗い影を落としてしまう事が多いのは間違いないですから、転ばぬ先の杖と言いますか経営者にとって会社を発展しないまでも、存続させる能力は(運ってやつが実際に存在したとして)、ほんの僅かな運と、先を見通す能力と、人を引きつける魅力でしょうね?

逆の視点から考えますと、会社を倒産させてしまう経営者は運がなかったか、先を見る力が無かったか、人望がなかったかのどれか又は全てが当てはまるって事になるのでは無いかなって思いますね。

ただこの先を見通す力ってのも、たまたま読みが当たった場合も有りますし猿も木から落ちちゃったりするのが現実ですから、もし予測を誤って逆に進んでしまった場合に対応策を持っているかどうかって事で、先見の明の外れをカバーする用心深さも必要でしょうね、経営者にはね。

でね不況、不景気がやってきて大倒産の時代にはチャンスも大きいのでありまして、身を低くして(経費削減したり事業を縮小して継続を計る)嵐をやり過ごせば、ライバル企業が倒産してしまって大きな市場を手にする事が出来る場合も有りますし、明るい未来がやってくるのですね。

ですから大倒産時代にはチャンスと捉えて積極的に拡大志向も良いかも知れませんが、確実なのは縮小均衡で生き残りを最優先に考えるのが吉では無いでしょうか?