半田付けの内職

私の存じ上げている会社の中に自動で半田付けを行う設備を製造している会社が御座いますが、それを見て思った事に昔は内職の一つとして自宅で電気製品の半田付けを行っている人が多かったけど、最近あまり目にしないと思ったらこんな機械で工場内で半田付け作業を行ってしまうようになっているのですね?

まぁ今でも量産出来ないようなものに関しては手作業で半田付けを行っているようですけど、量産品になって参りますと内職の方に工賃を払って作業して貰うよりも、こんな機械を導入してしまったほうがコストも安く管理がしやすいのでしょうけど、どうも工業化の技術革新のおかげで手作業による内職の仕事がどんどん減ってきてしまう傾向に有りますよね?

もちろん一番の原因は産業の空洞化とでも申しますか、人件費の安い海外でも作れる工業製品に関しては日本国内で作るよりも海外で作らせるなり輸入してしまったほうが安く付くて事なのでしょうけど、今の日本でこの手の内職の仕事を探そうとしても簡単には見つからないでしょうね?

でね地消地産って言葉は農業の世界で言われている事で作った場所で消費するのがエコロジーに通じるみたいな考えだったと思いますが、どうも工業製品に関しては地消地産なんて事を言っている人はいませんし、政府が推進しているなんて事も一切ないのですけど、今は人件費の格差によって海外で作った方が安上がりなのかもしれないですけど、この先はどうなるか分かりませんし日本の先行きは危ないのですから、工業製品をもっと国内で作れるような方向に持っていくべきでは無いでしょうか?

例えば日本はこれから本格的な超高齢化社会を迎えるのでありまして、体力的に昔のように働くのは無理としても半田付けの内職程度の労働でしたら全く問題ないと思いますし、あまり工賃を安く買い叩くのはどうかとは思いますけど、年金生活にはいっているような方でしたら、一定レベルまで作業工賃を引き下げることが出来るのではないでしょうか?

日本に限って言えば人口減社会でも有りますから、大量生産の大量消費から少量生産ですとかオーダーメイドみたいな個別生産に対応して行きませんと需要に対応出来なくなってくると思いますし、外に出て働けない人につまり増えてきた高齢者にも内職なり在宅ワークの仕事が回るようにしないと、少なくなってきた若い人だけの労働力ではこの先厳しいと思うのですよね。

いつも通り半田付けの内職の話から広がってしまいましたが、海外から安い製品を買ってきて消費するだけの国家は豊かなうちは良いですけど、債務国に転落するような状態ではやっていけなくなると思うのです。