株主の権利と権限について考える

今回のコラムでは株を持っている株主の権限や権力について思うところを書いて見ようと思いますが、そもそもアメリカ的な経済学的な見地から考えますと、株式会社ってやつは資本を持っている人が資金を出して会社を設立致しまして、その出資した資金の領収書といますか権利書みたいな物が株券なのでありまして、そーやって設立された株式会社の場合は、会社の所有権は株主に有りまして、絶対的な権限を持っている筈なのですが、実際の運用の実情を考えますと、ちょっと違うようですね。

一言で書いてしまいますと株主軽視って事ですが、株主総会にも役員会にも出席しない従業員にとって自分の会社の名前に何故か付いている株式会社ってやつは、実際の所何の意味があるのか分かっている人は過半数だと思いますし、株主の顔を思い浮かべて働いている従業員など皆無ですから、働いて出た利益に対して株式配当の形で利益を株主に還元する事自体を理解できている従業員はどの位存在するのでしょうかね?

でね会社によって違いますが、株主の事なんて一切頭の中に無いまま、仕事に没頭して出世した人が役員にまで上り詰めるってサクセスストーリーをもって役員になった人が役員会の中で増えてきますと、どーしても会社を大きくしたり利益を出す体質にしたのは、自分であり働いている従業員であるわけで、株主の権利だか経営権だか知らないけど、経営に口を出したり配当の増額を要求するなんてのは、冗談じゃないって考えになってしまうのでは無いでしょうかね?

しかしまあ大口株主以外のデイトレーダーとか機関投資家なんて輩は会社の事などこれっぽっちも考えていないのでありまして、株を買って短期間で高く売却して売却益を得る事だけだったり、とある手法を駆使しまして空売りなんて事を始めまして株価が下がれば下がるほど儲るなんてやり方で、あぶく銭を手にする奴らが大過ぎますから、一部の企業において株主軽視の風潮が出てしまうのもある意味仕方が無いのかなとも思いますけどね。

追伸
株式会社を作って株式を公開したり東証一部に上場する事が目標の企業は未だに多いのですが、逆に市場に出回っている株式を自社で買い取って、最終的には上場廃止をしてしまおうって考えの企業も出てきているわけでして、これも今の株式市場とか株主の考え方を考えますと、今後もこのような動きが増えてくるのでは無いかなって思いますね。

なにせ資本家=株主の世界も二世三世が圧倒的になってきまして、関わりたくも無いのではないでしょうかね?