円高対策

どうも為替相場の変動幅が大きいと、良いも悪いも日本経済に大きな影響が出てしまうようですが、とりわけ円高に進みますと、世界に名だたる製造業が 大きな損失を出してしまいまして、日本中が不況になってしまいますので、昔のように一ドル360円の固定相場と違って、円高になっただけで同じ事をやって いても大幅な赤字経営になってしまったりするわけですから、グローバル経済は、のんびりした経営を許してくれないって事ですよね。

一般的に円高対策(為替相場の変動に対するリスクの軽減)としては、円建てで全ての商取引を行うか、現地生産、現地販売を推進して為替 相場の変動によるリスクを軽減する方法が言われて居ますが、前者の円建てによる取引は取引先が、了承しない場合も大きいですし、後者の現地生産、現地販売 を推進しすぎますと、日本経済は空っぽになってしまいますので、中々厳し所では無いでしょうかね?

まあ世界に冠たる大企業の場合でしたら、頭の良い人が雁首揃えていると思いますので色々な円高対策を考えると思いますが、私が思いつく 事としては輸出は円安のほうが利益が出て、逆に輸入は円高のほうが利益を出せるわけですから、輸入と輸出をバランス良く営むか、又は輸入企業と輸出企業が 上手い具合にMアンドAとか業務提携で、お互いのリスクをプラスマイナスゼロに出来ないのかなって思いますね。

まあ何はともあれ2009年の急激な円高と、並み居る世界に冠たる大企業が雁首揃えて大幅な減収とか赤字転落とか、リストラとか派遣切 りとか春から一気に厳冬期に入った事を見ていますと、円高対策とか景気の冷え込みを誰も予測していなかったとか、治にいて乱を忘れずって言葉を知らなかっ たのかってちょっぴり思ってしまいますね。

でね、不況時に真っ先に影響が出てしわ寄せが来るのが、零細企業や中小企業だと言われて居まして、事実その通りな部分が多分にあると思 いますが、零細企業や中小企業の強みであります身軽さ、変わり身の早さ、方向転換のしやすさってところを、存分に発揮できる企業であれば、円高でも円安で も対応できるのではないでしょうかね?

勿論、その為には柔軟な発想とか、思い切った手が打てる大胆な発想と行動力が必要になると思いますが、ライバル企業を出し抜ける良い機 会だってほくそ笑んでいる経営者の方も中にはいらっしゃるのでは無いでしょうかね?

何故ならば、遠い昔のオイルショックの時に、それまではぱっとしなかった企業が、ライバル企業の相次ぐ倒産で、一気にトップメーカーに 躍り出たって例が沢山有るようですからね。
変化はチャンスが沢山埋もれているのだそうですからね。