住宅ローン支払い不能と不況の影響

どうも住宅ローンの事故率、つまり支払いが滞っている件数や割合がジワリと上昇の兆しを見せているようで、そりゃまぁ人員整理やリストラに伴う解雇者が増加している訳ですし、そーゆー人々が全員が寮付の派遣でも賃貸アパートに暮らしている訳でもなく、中には無理して頭金を作ったり頭金無しで住宅ローンを組んで支払いが数年しか経っていないのに、収入源をうしなってしまう人もいらっしゃる訳ですから、住宅ローンの支払い不能になってしまう人が増えない訳が無いのですよね。

これが不動産バブルの崩壊するまででしたら、なにせ土地の値段が上昇していましたので、余程の立地条件が悪い場所以外は、住宅ローンが支払えなくなったら不動産を手放す意志を銀行などの金融機関に表明して、任意売却するなりすれば住宅は失いますが、借金が残ることは少なく、またゼロから再スタートが切れる場合も多かったと思いますし、なにせ不動産価格がどんどん上昇していますから、住宅ローンの残債を清算してもおつりが来る程の高値で、売却できることも夢ではなかったと思いますが、良い時代は何時までも続かないのですよね。

不動産バブルが弾けてからは土地の値段も下降気味ですし、中古マンションの価格は相当下がっていますし、何故か?土地付一戸建ての場合ですと築後15年経過していますと、どんなに手入れして状態を良好に保つ努力をしていても、築年数によって結構機械的に、相当の価値が下落した査定価格しか提示されないのですよね。

おまけに住宅ローンの大半は元利均等払いになっていますから、支払い期間の三分の一位までは払っても払っても、金利を支払うばかりで一向に元金が減らない状態なので有りますから、ローンの返済に困って住宅を処分しようとしても、家を失って更に多額の借金だけが残るなんていう、困った状態になってしまう事も少なく無いので有りまして、個人的には景気対策に住宅取得を援助するよりも、住宅ローン難民対策を行う必要が有るのでは無いかなって思いますね。

なにせ銀行の場合は経営が苦しくなると公的資金注入なる救いの手が伸びてきて、経営の立て直しを図ることが出来ますが、住宅ローンの支払いが経済的に厳しくなると下手を打ちますと、自己破産やホームレス生活にまで行き着いてしまうのが、今のセーフティネットの充実していない、経済大国日本なのでありまして、もしかしたらホントは日本って国は貧しい国で一部の裕福層が存在して居るだけの国家になってしまったのでしょうかね?