不況の時の営業活動
過去の成功体験ってのは勿論無いよりも有ったほうが良い場合が圧倒的に多いのですけど、時に過去の成功体験が原因で間違った方向に進んでしまう事も 注意が必要なので有りまして、2009年の世界的な大不況ってのは、体験した事が無いのですから特にバブル時代の誰でも出来たような成功体験を持ちだし て、対策を考えるなんて事をしてしまいますと大失敗してしまうのですよね。
私が思うに不況の時はお客を選別するのに良い機会だなって思うのですが、不況で売上げが十分に確保出来ないと、とにかく何でも良いので お客を確保して売上げを確保しようとか、少々利益が少なくても売上げが無いよりましって事で動いてしまう場合が少なく無いと思いますが、取るべき方向が逆 の場合も有るのではって思いますね。
忙しくて儲っている状態は良しとして、忙しくてしかも全然儲っていないってのは最悪の状態なので有りまして、儲っていなくて更に忙し いって事は何か別の事をやろうにも忙しくて出来ないって状態ですから、まだ暇で儲っていない状態のほうが暇がありますから色々アイデアを巡らせたり、新し い事にチャレンジできたりするのですよね。
ですのでもしお客の中にクレーマーに近いうるさい人が居るとか、手間ばかりかかって利益には全然貢献しないばかりか手間を考えたら赤字 じゃないかと思ってしまうような人を、まず取引停止にするとか、関わらないようにしてしまって利益を落とさないで暇を作るってのが不況時の営業活動の第一 歩だと思います。
景気がよい時ってのは少々手間のかかるお客が混ざっていても、クレーマーのお客が出現して手間を取られていても、他の利益の出せるお客 で穴埋めが出来たと思うのですが、不況の時はそう甘くないですから、そんなときこそお客とか事業そのものとか扱い商品とかを選別して決別する時期なのでは 無いでしょうかね?
追伸
景気の良い時にやたらと事業を拡大したり、イケイケどんどんで経営がおかしくなってしまった企業は沢山有ると思いますけど、景気が下向きとが環境の変化で 業績が下降局面になった時に過去の成功事例が頭から離れないのか分かりませんが、縮小とか撤退って事が余り脳裏に浮かばなくて、部下に突撃命令を連呼し ちゃう人が少なく無いのですよね。
それとどうやら今回の不況は長引きそうな予感で、業界によっては相当の淘汰が進まないと本格的な回復には向かわないのではないでしょう かね?
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