巣ごもり景気
2009年1月にこのコラムを書いていますが、かつて無い本格的な不況で自動車産業や電機産業などの製造業や輸出関連業界では壊滅的な未経験の不調に陥っているようですが、その反面あまり大きく報道されませんが、巣ごもり景気とも言われる一部の業種や業界にとっては、好景気の風が吹いているようですね。
私が最初にこの巣ごもり景気についての話を聞いたのは、マロニーって鍋に入れる春雨状の食品がとても売れているって所からなのですが、つまりその外に出かけると余計なお金も使うし、インフルエンザに感染する危険性も高くなるので、自宅に籠ってテレビを見て鍋でも食べようって事で、鍋料理の材料ですとかNHKの紅白歌合戦の視聴率が好調だったりしているようですね?
まあ人々が活発に活動しないと経済全体が大きく落ち込みまして少々の巣ごもり景気によって、鍋の材料が売れたりテレビの視聴率が上がっても焼け石に水なのでは有りますが、そもそも用もないのに自動車を乗り回してCO2をまき散らしたり、まだ使える電化製品を少々便利になった程度で買い換える必要が有ったのかって所から考える時期なのかもしれないですよね。
つまりその現在の世界は、世界同時不況(金融危機)と環境問題を同時に対応必要な所に立たされているわけですから、無理して景気を回復させても、余計な経済活動によって資源の使用量が増加してCO2の排出量が増えるだけなのですから、肝心なのは富を再配分する仕組みのほうではないでしょうかね?
言い換えれば二極化してフタコブラクダの背中のようになってしまった、収入格差をもっと平均化しまして社会全体のエネルギー消費量とか工業製品の生産量を増やさなくても、みんなが食べていけるって仕組みを考える時期に来ているのではないかなって思いますね。
追伸
思うに巣ごもり景気を一番憂いているのが自動車関連産業ではないでしょうかね?
なにせ自転車が売れて車が売れなくて、それで従業員の削減や人件費のカットをしてしまって、労働者の購買力が落ちてしまって更に車が売れなくなるって、悪循環へまっしぐらって感じでありまして、裾野が広い産業としては環境を取るか景気回復を取るのか、扱いが難しい産業なのですよね。
個人的な意見としては脱車社会が今の日本の目指すべき方向で、景気対策を行うなら道路を造るよりも公共輸送機関を整備するほうが大切だと思いますけどね。
ただ経済団体の力が強いのでその方向に行く事は無いので有りますね。