ピンチをチャンスに

この言葉、ピンチをチャンスにって事は良く言われますが、実際のところ大したピンチでも無いのに、周りの状況から必要以上にピンチのように見せかけて、長年隠していて表に出せなかった負債を表に出して処理しちゃうとか、希望退職者を募集して使えない社員に退職して貰うとか、これを機会に不採算部門を切り離して売却して身軽になってしまうとか、組合が強くて中々言い出す事すら出来なかった人件費を遡上に上げて人件費を削減してしまうとか、まあピンチをしっかりチャンスにしている好例とも言えるのですが、まあそれによって投資家が損をするとか、使えない社員とか、不採算部門の社員とはいえピンチに乗じてクビになるようなやり方は、どうもピンチをチャンスにとは違うような気も致しますね。

つまり2008年から2009年にかけて発生した大不況は、多くの本当のピンチで倒産したり、かなり本格的に倒産の危機に立たされた企業がある反面で、便乗赤字ような感じで赤字を表に出して、これ幸いとばかりに内部の引き締めにかかる企業も少なく無いのでは無いでしょうかね?

まあ平常時では出来ないリストラや人件費の削減に成功する経営者ってのは、視点によっては優れた経営者で株主の利益を最大限に追求できる経営者なのかもしれませんが、従業員が働いて製品を生み出す事によって利益を出している事を考えますと、ピンチの時に別の方向を探って、人件費や雇用に手を付けることなくピンチを乗り切って始めてピンチをチャンスに変えた優れた経営者って言っても良いのでは無いでしょうかね?

それと、何もピンチをチャンスにって騒いで何かしようとするよりも、身を潜めて首をすくめて嵐が過ぎるのを待つって方法がベストな場合も多いですよね。

えっとピンチの時ってのは文字通り危険が迫っている状態ですから、平常心で居られる人は少ないでしょうし、本当にピンチのまっただ中に冷静で的確な判断が下せる人は、とても少ないと思いますので無理してピンチをチャンスにって形を取ろうとするのもどうかなって思いますね。

追伸
確かその昔映画評論で一世を風靡した、淀川長治さんがトラブル イズ ウエルカムとかいってトラブルを歓迎するような事をおっしゃっていたと思いますが、まあ少々のトラブルは気を引き締めるとか問題点の発見とか役立つ事も色々有ると思いますが、トラブルが大きくなってピンチの状態まで行ってしまうのは、流石にどうかなって思いませんか?