返済猶予と銀行交渉

あれだけ大騒ぎされた亀井大員提唱の支払猶予法案(モラトリアム法案)が実際にはごく少数しか使われていないとの事が報道によって知りましたが、今回のコラムでは支払猶予と銀行との交渉について思うところを書いてみようと思います。

さて無い袖は振れないって事で借金の返済を迫ってもお金を全く持っていない人からは取れないのでありますが、お金を貸す方も簡単に取りはぐれてしまうようでは金貸しとしてやっていけませんから、保証人をつけて貰ったり土地や工場の設備を担保にとったり様々な債権保全策を講じるのでありまして、お金が無いから返済出来ませンで済む人は少ないのでありまして、これが企業向けの融資なら大企業ならともかく保証人になっている経営者の生活を根本的に否定する状態になってしまうのですよね。

そんなわけで亀井大臣がモラトリアム法案を提唱したのだろうと思いますが、申し込みの書類審査が面倒で実際には数カ月かかるとか、実際には単なるリスケなので返済期間が伸びて返済総額が大きくなってしまって場合によっては保証料を別途支払わなくてはいけなかったり、負担が増えるだけで甘い夢が砕かれて諦めたなんて事例も有るようですね。

まぁ銀行にしたって金融庁からの指導はあると思いますが、貸出先が経済的もしくは資金繰りが苦しくなって相談にこられた場合は、貸出先の心配より先にいかの回収不良を出さないかとか、1円でも多く回収出来ることを考えて交渉するでしょうから、当然審査はしっかり行いますし間違っても銀行が損をするような方向では考えないでしょうから、モラトリアム法案に過剰な期待をしていた人にとっては残念な結果になったのでは無いでしょうか?

それに私が思うに今まででしたら別にモラトリアム法案も何も無かったので普通にリスケ交渉すれば済んだものをなまじっかモラトリアム法案ができたせいで、書類審査がより厳密になりまして時間もかかるようになった側面があるような気が致しますね。

しかしまぁこれだけ景気が悪くなってしまって回復の見込みを予測することも難しい状況ですから、借金の返済猶予を申込む側もいつになったら好転するのか分からないので計画を出しにくいですし、銀行側にしたって慎重にならざるをえないのですから、根本的な解決策ってのは無いのですよね。

有るとすれば効果的な景気回復策を政府が実行するか、経営者が策をねって浮揚するかですけど口で言うほど簡単では無いのです。