事業撤退と企業のアイデア

基本的に企業が業務の拡大を目指すときには関連業務に幅を広げていった方が今までのノウハウの流用が出きますし、既存の人材が活用出来る場合が多いのでその形が多いわけですが、本業の収益性が悪化して先行き利益の確保が難しくなってきたとか、プロダクトライフサイクルの終焉が近づいてきたときには、起業に近い形で新たな事業を考えていかなければならないのですが、これが簡単にはアイデアは出てこないし大変なのでは無いでしょうか?

何と言いますか今までやっていた事業が完全に成り立たなくなるまで業績が悪化していましたら、必死になってアイデアを搾り出すのでしょうけど生半可に事業の継続が出来ていたら、必死の力は出てこないのですよね。

それと大企業のようにいくつもの事業部が存在して寄らば大樹の陰状態でも無い限り、事業の撤退ってのはとてもリスクを伴いますし、そのまま今までの事業を継続していればあと2年は存続出きたのに、半年で倒産してしまったなんて場合も有るのではないでしょうか?

ここで少々具体的に書きますが、私がその社長とお会いしたのはかれこれ5年ほど前になりますでしょうか、DPEって言うんですか?社員の焼付の機械を導入して写真フィルムを受け取って何時間かで写真プリントするサービスとコピーサービスを駅前近くの店舗で商っていた社長さんの話です。

ちょうどデジカメの普及が本格的に始まりまして銀塩カメラによるプリント需要はどんどん減少していて、コピーサービスの方もすっかり利益が取れなくなっていた状態でした。

さてお会いしてから半年後に再びその社長とお会いする機会が有ったのですが、なんと店舗はそっくり閉鎖して別に事務所を借りまして、インナーネット回線関係の営業を営んで随分と頑張っていらっしゃったのですが、話を聞きますとほどなくして写真プリントのマシンは格安にて売却してしまって、潔く店舗を閉めて新しい事業に取り組んだそうです。

今ではまた別の事業に取り組んでいらっしゃるのですが、継続は力なりって言葉も有りますけど見切り千両とか三十六計逃げるに如かずなんて言葉も御座いまして、時として迷いを吹っ切って事業から撤退致しまして背水の陣で新たな企業のアイデアを考える、そう多角化じゃなくて起業って考えが時には必要なのですよね。

じゃなきゃ漫然と考えていてもアイデアなんて出てきませんし、どうしてもいまの業務を広げた方向でしか考えが出てこないのですよね。