学習塾経営の成功率とフランチャイズ

私の子供の頃のイメージでは学習塾の経営といえば学校の先生になれなかった人が塾を始めるだとか、小中学校の先生を定年退職した人が個人で始めるだとか、受験戦争が激しかった時代では別に経営的に優れたノウハウなんて持ってなくても、塾に行かせたい親も多くて需要が旺盛でしたから、結構いい加減な塾であっても繁盛したようですし、塾に通う方も第一の選択要件が家から近いことなんてのが一番な親も多かったと思います。

さて時代は変わりましてすっかり少子化が定着致しまして、塾経営の方も誰がやってもそれなりに儲かる商売じゃなくなってきたどころか、一部には斜陽産業だなんて声も聞こえてきています。

そんな中でも学習塾をフランチャイズ本部を立ち上げて全国展開に勤しんでいる企業も少なくないわけですけど、例えば脱サラしてとか定年退職後の起業の選択権として考えればどうなんでしょうかね?

ちょっと試しに学習塾の経営者希望者を募集するフランチャイズ本部のホームページを幾つか覗いてみたんですけど、これから人生をかけるなんて気持ちで見てみるとどうも不安になる要素が有りますね。

先ずね学習塾経営なんてのは下手するとコンビニ経営以上に立地産業なのでありまして、いくら優れた経営ノウハウですとか教育システムをフランチャイズ本部が持っていたとしても、子供の足で通える範囲にどのくらいの子供が存在して、さらに周りの住宅地の状況がどうかってのが先ず一番大きいい経営が成功するかどうかの要件なんですけど、ローケーションや事前調査に力を入れているフランチャイズ本部は残念ながら見当たらず、せっせと加盟希望者を招く内容ばかりでしたね。

特に気をつけなくちゃいけないのが新しく大きな団地やマンションが出来て、塾に行く年代の子供が今はとても多かったとしても、世代交代が進まなければ数年で子供が居ない地域になってしまいますし、なにより今の日本は国内いたるところで少子化絶賛進行中なんですから、少子化が止まらない限りは学習塾経営の成功率は年々下がっていくのが当たり前だと思います。

それでも塾経営をしたい場合でしたら、全く個人で始めるのかどこかのフランチャイズに加盟するかの選択になるわけですけど、これは他の業種の場合と違ってやはり講師(先生)の資質に成功の可否を負う所が大きいのですから、実際に子供に教える先生に対する教育訓練に力を入れているフランチャイズ本部ってのが経営ノウハウ以上に大きいのでは無いでしょうかね?

いくら宣伝広告が上手でも講師の質が低いとあっという間にお母さんの口コミで広がってしまいますからね。