付加価値向上の提案

ライバル他社と全く同じ商品を販売している状態ですと、どうしても価格競争になっていまいますし、限られた顧客の中で最大限の売上げや利益を確保し ていくためには、付加価値を付けてその分高く売って粗利益の上昇に努めるって方向に考えが向かう場合が多いと思いますが、これがまた難しいのですよね。

つまりその、実際の購入するユーザーのほうがもっと必要機能だけに絞り込んで価格を抑えて使いやすい製品を望んでいるのに、販売や開発 をするほうが全然逆方向に走ってしまって、使いもしない独りよがりの付加価値を付けてしまって価格が上昇して販売競争力は失うは、お客から支持はされな いって状況になってしまって、大失敗なんて事はそれこそ世界中に沢山有るのでは無いでしょうか?

ですから商品や製品に付加価値を付けるって事は必ずしも何か機能を追加するって事に固定した事では無くて、逆に余り使わない機能を削り 取ってしまいまして、価格を下げて粗利益は同程度確保しておいて、価格競争力をアップして販売競争に打ち勝っていくって方法も、一つの付加価値の向上では ないかと思いますね。

でね今この原稿を書いている2009年4月現在はもう100年に一度って誰も具体的に100年前の不況を知らない状況ですけれど、一気 に物が売れなくなって失業者が増加して、製造業を始めとする日本の名だたる企業はどうやってこの先利益を確保していくかと考えを巡らせているのだと思いま すが、今後は何かを付け足す付加価値の創造以外に、不要なものを削り取っていく事によって生まれる付加価値ってのも出てくるのでは無いでしょうかね?

携帯電話だって電話としての機能だけに絞り込んだシンプルなものがメーカーの目論見とは裏腹に売れていると聞きますし、車だって豪華な 装備を競う時代はとっくの昔に終わっていますし、その昔に流行ったシンプルライフみたいなものがリバイバルするような気がするのです。

追伸
高機能の携帯電話の売れ行きが今ひとつだとかウインドウズVISTAへの切り替えが全然進まないとか、まあ経済的な理由とか色々と原因は沢山有るのでしょ うが、メーカー側が開発競争に明け暮れて様々な機能を盛り込んでも消費者のほうはもう閉口気味でついて行けませんって感じも出てきているのでは無いでしょ うかね?

なにせ私自身がそんな感じになっていまして、新しい電化製品が出てきても少しも購買意欲をそそられないので有りますね。

朗読版