多角化経営の成功例

最近は企業の大型倒産のニュースを聞いていませんが、倒産関係の速報はずいぶん入っていまして早急なデフレ脱却が必要だと思う今日この頃ですが、一昔前のバブル経済時代の倒産理由の少なくない割合で多角化経営に失敗して多額の負債をって感じの論調が多かったと記憶しています。
他にも業績が悪化した企業の原因を外部の人間が指摘した例でも多角化経営の失敗が・・なんてのも随分と多かった気がします。

でね私が思うに日本の経営者の中の少なくない割合で経営の多角化イコール良くない経営判断で倒産の原因を作り出すとか、やっぱり得意分野に特化して本業に没頭すべきで下手に他の分野に進出しても失敗して多額の赤字を出すのがオチなんてのものが潜在意識の奥底に刷り込まれているのではないでしょうかね?

もちろん経営者の能力とか物理的な部分で限界がありますから本格的に多角化経営に乗り出すにはワンマン経営では無理が有って幹部社員の育成が不可欠で生半可な企業の状態では多角化経営が難しいのが事実なのかもしれませんが、どうも完全に納得できないので今回のコラム”多角化経営の成功例”につながってくるのであります。

いきなりですがCMソング”この木なんの木”って歌を知っていますか?

この木なんの木、気になる木、名前も知らない木ですから名前も知らない実が~生るでしょう・・ご存じ日立グループの有名なCMソングでグループ企業名が何十社もスクロールして流れるアナウンス「皆が集まって 皆が持ち寄って 新しいモノに取り組んでいます」 知ってますよね?

他にも光る東芝なんて同じようなCMソングも有りましたけど、財閥とかコンツェルンとか言われる企業体ってのは多角化経営の最終進化形と言いますか、成功例ですね。

と考えると多角化経営の成功例なんてものはそれこそ山のように有って今も活躍しているので有りまして、東京証券取引所に上場している上場企業の多数が何らかの形で多角化経営に成功しているのでありまして、あれれ多角化経営イコール衰退とか倒産の原因なんてものは間違っているような気がしませんか?

思えば今の日本で新たに会社を設立して5年後にまだ営業を継続しているいわば企業の生存率は確か2%くらいしかなかったと思いますから、まったくの会社創業よりも核となる企業母体があってそこの経営ノウハウをもって多角化の形で拡張していくほうがノウハウありますし、何と言っても創業したばかりの出来たての会社よりも多角化での新規事業のほうが、母体になる企業の歴史と信頼をバックに市場に進出できますから多角化のほうがどう考えてもリスクは少ないのです。

って事で多角化経営の成功例は実は失敗例よりも多く日本中にあるって結論でよろしいでしょうか?