深耕密植・足で稼ぐ営業スタイル

一般的に深耕密植といえばその昔に中国で行われた大失敗した農業政策で収穫を増やすためにはより深く耕して密着して作物を植えるって方法でして、結果的には風通しがまったく無くなってしまって増収穫どころか逆に大損害になったわけですけど、これが営業活動の世界になりますと深耕密植の手法は非常に効果的な方法だと言えるでしょうね?

代理店営業やルート販売の場合においての新規顧客開拓でもそうですし、個人や法人相手のドア・トゥ・ドアの訪問販売はまさにそうなんですけど、より狭い地域を集中的に営業をかけて売上を確保するほうが効率が良いですし、ドミナント戦略的にも売上にプラスに働く場合が多いからです。

普通に考えれば誰でも簡単に気がつくまたは既に気が付いている話なんですけど、これが簡単なようでいがいと実行されないのが現実なのでは無いでしょうか?

どうもこの地域を午前中回ってみたけれども反応がとても良くなくて成約はおろか見込み客の獲得すら無いので、午後からは移動して隣の町に行ってそこで心機一転営業をかけてみましょう、なんてことをやった事がある営業マンも少なくないのではないかと思います。

勿論、例えばライバル他社が徹底的にローラー作戦で営業をかけてしまった直後でぺんぺん草も生えていないなんて場合も有りますから、そんな時は素早く気が付いて営業場所の変更が必要な場合もありますけど、特に大きな理由がない限りは移動に費やす時間も経費も無駄になって移動時間の分だけ営業訪問の時間が減ってしまいますからね。

それに私の経験から言っても狭い地域をそれこそ虱潰しに一軒一軒漏れのないように営業訪問を積み上げれば、必ず見込み客が出てくるものですし、たぶん統計を取ってみれば営業成果における地域差ってのは扱う商材にもよりますけど、大きな差が出ない場合が多いんですよね。

営業マンでしたら楽して営業実績を出したいって思いますよね?わざわざ営業エリアを広げちゃいますと移動に時間は取られるは既存のユーザーへの訪問も効率が低下するは、良いことは少ないんですよ。

営業の世界では足で稼ぐ営業スタイルってのが有りますけど、あれを勘違いしている人って結構多いようなんですよ。

販売先を求めて東奔西走、南にターゲットがあると聞くと急いで駆けつけ、東に風が吹いたらたちまち東に移動なんて別に移動時間ってのは営業活動量を減らしてしまう一つの要素なんですから、そんなものは深耕密植の営業スタイルで減らすのが良いのです。

別に営業活動においてユーザーが密集していても営業活動を密に行っても風通しが低下するなんて事は有り得ませんからね。