顧客切り

今回のコラムは経費削減に絡めまして顧客切りについて書いて見ようと思いますが、顧客切りとは大雑把に分けますと顧客との取引そのものを打ち切ってしまう場合と、既存客のサポートを思い切り縮小してしまう場合の二種類有ると思いますが、目的はどちらも経費削減とか収益の向上なのでありますね。

前者は例えば営業マンが10人で顧客100社を担当していたとしまして、勿論その100社の中には沢山買ってくれる上得意から、文句ばかり言って購入額は少なくて金払いも悪いお客まで、様々なお客が居るわけですが、もしそんな状態で赤字経営に陥ったと致しますと、経費削減に(非情)非常に効果が有る人件費を削減する為に営業マンの三割をリストラによって辞めて貰う事にしたと致しましょうか?

残った7人の営業マンで100社の顧客を相手に商売するってのも一つの手ですが、その場合は既存客への巡回頻度が低下するとか、それによって上得意の売り上げが落ちてしまいますと一大事ですから、顧客に関しても売り上げの悪い順もしくは達の悪い順に取引を停止してしまますと、営業マンが減少して人件費が削減されまして、顧客のほうも整理されて営業効率が上がるって事になりまして、企業として利益を上げやすくなるのでありまして、これが一つの顧客切りですね。

もう一つの顧客切りは、サポート対応などの部署を廃止もしくは思い切り縮小致しまして、手間がかかるだけで利益にならないサポート部門を極力縮小して結果として既存客のサポートを切り捨てる顧客切りです。

私自身がメーカーに勤めていた頃に感じた事ですが、どうもサポートとかアフターサービスってのは赤字が当たり前で、そこから収益を生み出そうとするのは、先ずはお客の意識から変えていきませんと、中々手間がかかっても対価を払いたくないって人が圧倒的に多い物ですから、作業や手間やコストに見合った金額を提示して徴収するよりも、思い切って縮小してしまいましょうって流れになってしまうのでは無いでしょうかね?

まあメーカーの責任とか販売した責任って都合の良い言葉を安易に振り回しましても、営利企業である以上はトータルで利益を出していきませんと、営業を継続できなくなってしまうわけですし、そもそも企業の目的は出来るだけ多くの利益を計上して税金の形で国庫に利益を供出して、社会に役立つ事なのですから顧客切りも許される部分が有ると思いますし、もし問題のある顧客切りであれば、それは自分に戻ってきますのでその該当の企業はやがて市場から退場させられるのでは無いでしょうかね?