不景気対策と経営者
2008年に入りまして世界は本格的な景気後退の局面を迎えて、各国の努力により?大恐慌への突入を回避しているのが現状ですが、企業にとっては悠長に景気回復を待っていたら会社は傾いていずれ倒産してしまうわけですから、さっさと不景気対策を行うのが、正しい経営者の姿でしょうね。
さてその実際の不景気対策ですが一般的には固定費、経費や場合によっては人員のリストラを行って縮小均衡を図ったり、不採算部門の売却や閉鎖で大規模な縮小を行う場合が有りますが、零細・中小企業の場合は元々ぎりぎりの人員で、商いを絞り込んで営業をしている場合が多いですし、銀行からの借入金の返済がある場合ですと、縮小均衡を図ろうとすると、売上に占める借入金の返済比率が高くなりすぎてしまったり致しますので簡単には事が運ばない場合も多いのですよね。
ただそう考えてしまいますと、零細企業は不景気対策が出来ないように感じてしまいますが、私が思うには企業の規模が小さければ小さいほど、方向転換が素早く行えるのでありまして、現在の営業内容の延長上での縮小均衡以外に、思い切って主たる取扱商品やサービス内容を変更してしまう思い切った手が打てるのでありますね。
まあこの辺りの変わり身の早さは、大企業ではぜたいにまねが出来ない芸当で、古本屋さんからいきなりコンビニエンスストアへ衣替えしてしまうなど、大企業ではあり得ませんから、あくまで現在の延長上で経費削減を行ったり、人員整理したり、不採算部門の閉鎖になってしまうわけです。
そう考えますと、不景気対策は大企業よりも、むしろ固定費が小さく、人員も少なく代表の決断がストレートに繁栄できる零細企業ほど対策が打ちやすいと思うのですが、実際の経済情勢を見ますと、景気が悪くなると真っ先に倒産するのは、規模の小さい零細企業からなのですよね。
これは私の勝手な想像ですが、不景気対策ってのは従業員が何千人も働いている企業と、数名の零細企業ではやることが違うと思うのですよね。
大企業の場合はしっかり状況を見直せば経費削減できる部分も多いと思いますので、ある程度の効果を見込めますが、零細企業は最初から無駄を省いて営業している場合が多いですから、大企業と同じ考えでは対応できない場合も多いのではないでしょうかね?
そんな訳で不景気対策は、会社の規模や状況によって処方箋もやるべき事も、違ってくるのではないかと思うのです。
因みに私の経営する企業も、さっさと不景気対策を完了しています。