転職活動と雇用流動化

若干改善の兆しが見えてきたとはいえ日本の失業率はまだまだ高いですし、不本意ながら非正規社員として働いている人も非常に多いのが現状ですね。

正社員への転職を目指して転職活動の日々を送っている人の中には、何度も採用に至らないまま失敗を繰り返して、気が付いたら30歳どころか40歳代になってしまって、採用する側の企業としても正社員として働いた事が無い中高年の採用ってのはそう簡単には採用しませんから、もう絶望的なんて悲惨な状況も多いのではないでしょうか?

バブル時代を知っている私としては、やはり原因はデフレ不況なのでありまして、デフレつまり供給力過剰で需要に対して供給が多すぎる状況ですから当然の事ながら人員もまた過剰人材をかかえている状況で中途採用なんて、まぁブラック企業以外ではなかなか少ないのではないでしょうか?

でね訳のわからない経済学者ですとか評論家がですね、雇用ミスマッチが問題だとか雇用の流動化を促進するために教育が必要だからとか、言うに及んで解雇が大変だから企業は採用を控えるんだとか、もう無茶苦茶な理論がまかり通っているのは悲しい事です。

まずねデフレを脱却して好景気のインフレ状態にしなくちゃ就職口のパイは増えないんですから、いくら人材育成に力を入れるって躍起になっても、例えれば弁護士資格試験の規制緩和で大量に弁護士を生みだした結果として、ワーキングプアの弁護士が大量出現しちゃったのが現実ですよね。

そもそも人材育成だとか教育ってのは企業が従業員に行いまして人を育てていくのが本筋なのでありまして、かの故松下幸之助さんの言葉では松下電器産業は何を作っている会社かと聞かれたら、間髪いれずに松下は人を作っていますなんて話もありましたよね。

記憶を1980年代の日本経済絶頂期致しますと、当時はインフレで好景気で別に政府が雇用の流動化なんて音頭を取らなくても、各企業や業界がこぞって人材確保に走りまして教育にも力を入れたんですよね。

これは実際に弊社のクライアントの土木系の人材派遣の会社の社長に聞いた話ですけど、景気が絶好調で民間工事から公共事業までどんどん行われていた時期には、とにかく求人に資金をつぎ込んでも集まりが悪くて、とにかく納期の迫った工事のためにどうしても作業員を一定数集めないとどーにもならないときには、公園や駅前や河川敷などホームレスのいそうな場所に人事担当者が出かけて行って、日当と住むところの話を致しまして、なんとかかんとか人員を確保した事もあるそうです。

ですからね、雇用のミスマッチを改善するとか再教育をするとか小手先の対策なんかよりももっと先に、景気を良くして雇用状況を改善していただくと、中高年の再就職なんて問題も解決しちゃうんですよね。